美しい本屋さんの間取り (美しい店舗の間取り 1)

制作 : 建築知識 
  • エクスナレッジ
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784767830957

作品紹介・あらすじ

ふらりと立ち寄りたくなる
本屋さんのひみつを徹底解剖!!

欲しい本だけでなく、思いもしなかった本を手に取る楽しみ方もできる本屋さん。
そんな本屋さんは、ベストセラーだからではなく、
心の琴線に触れることを願って、1冊ずつ選書しています。
また、居心地の良さを考えた間取りや空間のつくり方、
興味をひく本の並べ方のほか、カバーやしおりなどの小物にも工夫があります。

この本では、
店内の間取りや本のジャンルの分け方や並べ方、
什器や内装に関することから立地の選定、
開業予算の目安、クラウドファンディングや
SNSの活用など運営に関することまで、
本屋さんにまつわることをまるっと紹介します。

また、書店でよく使われる用語解説もイラスト付きで紹介!!
これを読めば、本屋さんの全体像がなんとなく分かります。

本屋さんに興味のある方や、これから本屋さんをはじめたいと考えている方、
「本屋さんってどういうところ?」という方にも
目からウロコ満載の、本屋さんワールドを楽しんでいただけましたら幸いです。
この本は、「建築知識2020年1月号」の[本屋さん特集]を大幅に加筆、再編集したものです。

感想・レビュー・書評

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  • 素敵な本屋さんは、居心地が良い。
    これは、間取りを詳しく載せている本屋さんを紹介しつつ、より良い本屋にするためのノウハウが詰まっている。
    本屋に必要なものは何であるのかが、とてもわかりやすい。

    本屋巡りは大好きで、いろんなところへ行ったりしてたけどコロナ禍になってしばらくご無沙汰状態。
    眺めているだけで、ますます行きたくなってきた。

    好きでよく行く本屋さんは、滞在時間も長くなってしまう。それは、やはり間取りのせいなのかと思ってしまう。
    動線も重要で、居心地よくさせてるのかなと…。
    最近では、カフェもあったり、ちょっとした空間に座れる椅子があったり、雑貨も置いてあるところもある。
    お勧めコーナーやそれに関連したグッズがあれば楽しいかもしれない。

    また、新しい本屋を発掘したくなってきた。

  • 〇開店の予定はないけど、本屋さんの仕事の内容や本の雑学が知れて面白かった
    本棚の作り方、本の魅せ方、集客については興味深く参考になった
    〇間取りだけではない
    書店経営やこれから開業を考えておられる方の味方になる本
    〇SNS 、使い分けてはるんだなあ…
    〇キャリア教育資料にも

    ◎序章
    本屋に必要なもの
    …本棚、椅子、宣伝、入口、照明、レジカウンター、レジ、事務用品、掃除用具、エトセトラ

    1:設え方 来店数を増やす
    ・小さく維持しやすい本屋 10坪未満
     天井高と棚配置、余白を見せる
     開口部、入口の工夫
     通路幅で手狭さを解消
     棚の高さで印象が決まる
      低めがいい

    Qレジ位置はどこ?
    ←入口付近
     お客さんとの対話を大切にする
     地域に根をおろした本屋は信頼される
    ←店の奥
     スタッフの視線を感じさせない
     落ち着きがある
    ←中央
     全ての空間に目が届き、程よい距離感がある

    ・気持ちに余裕ができる広さ 10坪以上
     本棚の廻りを自由に回遊
     展示スペースで本の売り上げもアップ
     建物形状を見極め本屋の顔をつくる

    Qどうする?万引き対策
    ←死角をなくす
    ←声掛け
    ←売り場をきれいに保つ

    ・安定経営には複合型を
     カフェやギャラリーを利用して、客層を広げる
     道路側の見せ方を工夫する
     別の業態と組み合わせる
     広さを生かして複合的な店舗にする

    ・フロアの広さを生かすなら 100坪を超える
     アイデアとレイアウト、入りやすく
     雰囲気の異なる空間でリピーターをつくる
     内装計画は施設担当者に確認をとる 

    ・特定分野を共有する場に
     ジャンルを絞り深みを出す
     来店者が自然に手に取る流れをつくる
     ジャンルを超えて1つに特化

    ・建築専門書店

    ・移動本屋は一期一会
     求められる本はなにか
     選書をイベント関連の本体だけにしない
     テーマ×客層

    ・ときめく本棚をつくる
     秩序ある空間なら等間隔の固定棚に
     カジュアルな空間なら、棚に動きをつける
     傾斜棚で面陳を見やすく
     本棚は原則としてクリア塗装
     …着色塗装だと本に色がつくことがある

    ・立地に合ったファサード(顔)を
     看板代わりに本棚を置く
     木製建具で温かみを演出する
     ガラスで内部の様子を見せる
     ビル内なら入口付近でアピール

    Q 採光と本の日焼け対策は?
    ←セットバック
    ←全面ガラス張り、道路側にはカフェ
    ←街路樹
    ←間口を狭くする

    ・本屋は内装で勝負する
     床材は足が疲れにくい素材を選ぶ
     壁・本棚の背板は本が映える色を。明るめ
     本棚の高さは空間とのバランス

    ・植物で雰囲気作り
     水に配慮して植物を選ぶ
     装飾性に優れる枝物を活用
     水やり頻度が少ないセダムを鉢植え
     屋内で育てやすい植物を選ぶ
     無機質な空間に植物で温かみをプラス
     リラックス
     ドライモスアート

    2:見せ方 美しく本を見せる
    ・収納量を増やすのは「背差し」、来店者の興味を引くには「平置き」「面陳」

    ・本の回転率を上げる書籍の陳列
     ゴールデンゾーン
     複数巻ある売れ筋本は平置き
     面陳で表紙を見せる
     陳列場所に空白があれば埋める

    ・来店者を誘引する並べ方
     ジャンルを絞るならジャンル別に 
     出版社別は棚面が整う
     著者別は探しやすい
     文脈棚でジャンルの垣根を越える

    ・リトルプレス・ZINE の 陳列
     面陳が基本
     オーナメントのように
     ビニール袋に入れて保護する
     書籍と区別するかしないか

    ・棚は「本屋の顔」と心得る
     来店者の視線を操作する
     棚の素材や仕上げ
     棚は本棚だけではない

    Q 印象的な照明にするには?
    ←空間のイメージに合わせる
    ←夜間の外からの見え方
    ←天板を除くだけで変わります
    ←照明次第で仕上げが生きる

    Q 独自の企画を本屋の強みに
     来店者に寄り添う店づくり
     限定品は本屋の価値を上げる
     ブックカバーやしおりに限定デザイン

    ・棚貸し本屋で一箱店主に
     一日店主で運営気分を共有しよう
     商品管理は分かりやすく
     レイアウト変更のしやすさを考える

    Q どんなスタイルにするか?
    ←新刊中心なら分母を小さくする
    ←ほしい本の脇に少し先回りした本も置く
    ←地元の人が日常利用できる本屋
    ←本屋も編集作業を行う

    Q 場所 は どう選ぶか
    ←学校やスーパーへの納品も視野に入れる
    ←万人向けか個性派狙いかで場所が変わる
    ←大きな書店の近くにあえてつくる
    ←合理的な職住一体型
     
    Q 開業資金に必要なのは?
    ←ある程度の在庫量を確保した上で店や什器の改修費を抑えよう

    Q資金調達の新手段は?

    Q 経営維持に必要なことは?
    ←本に興味を持ってもらうきっかけづくり
    ←地域の人にリピーターを
    ←職住一体で経費を抑える
    ←陳列を変え続ける

    Q SNS の上手な活用法は?
    ←SNS の機能比較
     Twitter、Instagram、Facebook

    Q 香りはなぜ必要?
    ←長時間滞在しやすい環境にするため
    ←視覚以外の記憶を

    3:基本 知っておきたい基礎知識
    ・本の大きさと重さを知ろう
     実際の重さは想像を越える
     固定棚板の高さは上製本でチェック
     写真集や画集は本の重さに注意

    ・本の各部位の名称と製本仕様
    ・本の代表的な判型とよく使われるジャンル
    ・紙の銘柄で決まる本の重さとその対処

    Q どこから仕入れるか
    新刊は扱うもので仕入れルートを選択
    ←大取次で作業を効率化
    ←大取次と直取引は使い分け
    ←利益重視で買い切りに
    ←手数料や送料も確認
    ←こまめな発注でバックヤードなし
    ←中小取次を組み合わせて
    ←委託形式の直取引もあり
    ←海外本は情報収集力がキモ

    古本はさまざまな扱いができる
    ←古本から新刊に移行化
    ←海外へ買い付けにも
    ←入手は持ち込み中心
    ※新刊書店が古本を併売するときの注意

    リトルプレスやZINE はウェブ検索や持ち込みなどがメイン
    ←ZINE は 入手情報が得にくい
    ←店希望品はすべて置く
    ←印刷から販売までつくる楽しみを分かち合う

    ・飲食物提供には条件あり
     必要な申請と資格
     水栓は非接触タイプを
     冷凍・冷蔵庫の温度計は外から確認できるもの
     テイクアウト販売ができるもの・できないもの

    Q コロナ禍で変わったことは?

    ・本と流通の仕組み
    本の種類
     新刊
     古本
     リトルプレス・ZINE

    本が出来上がるまで
    本が読者に届くまで

    新刊はどうやって仕入れる?
    古本を尋ねて新しく売る

    ※用語集:書店の全体像がおおよそ分かる

    Q SNS の使い分けはどうしてる?
    ←内容で使い分け
    ←同じ内容
    ←そのほか

  • インテリアの話題を中心に、本屋の経営に関する知識が解説されています。とは言っても本屋を始めようとしている人のための実用書というだけではなく、全ての本好きの人が読んで面白い内容だと思います。

    全国の魅力的な本屋を題材にノウハウが紹介されているので、これを読めば本屋巡りが一層楽しくなるはずです。また本の陳列の仕方なんかは、自宅の本棚の見た目をカッコよくしたいときにおおいに参考になります。

    読むと本屋さんやってみたいな、となんとなく思いますが、同時に甘くはなさそうだな、とも。紹介されている店のいろんな工夫を見ると、書店がどんどん閉店している中であえて開業するということは、もはや単に本を売るという発想だけでは成功できないということを実感します。そこが難しさでもあり、面白さでもあるんでしょう。

  • 色んな本屋さんの間取りだけかと思いきや、本屋さんになりたい人向けの本屋さんを始めるためのイロハでした。
    家の中をこんなふうにすれば本屋さん風に綺麗なおうちになるのかなと思いつつ、できる気がしないそんな読書家です(笑)

  • エクスナレッジがよく手がける美しい図書館とかいう感じの本かと思いきや、個性ある本屋の開業のためのハウツー本だった。でも、各地の本屋さんが取り上げられていて、開業を目指す人ではなくても、その土地へ行ったときに訪ねてみたいと思う本屋さんがたくさんあった。ガンバレ、本屋さん!

  • 妄想本屋を脳内開店させるのに
    これ以上のサポートブックがあるでしょうか!?
    ということで、買ってしまいましたよ。

    建築系の出版社さんの本ですから
    タイトル通りに実店舗を取材した間取りが
    たくさん掲載されているのはもちろん。
    店舗の規模の違いから
    新刊か古書か、カフェや雑貨もやるか
    万引きはどうやって防ぐか!まで。
    発注の仕組みも載っているし…
    間取りの本っていうより
    「お店はじめませんか」本だと思うわ。

    どうやら「美しい店舗の間取り」という
    シリーズ展開するようですが
    次は何のお店が取り上げられるのか楽しみ。

  • 本屋さんを開くにあたって、店舗の間取りや本の並べ方などの工夫を紹介している本。なるほど~と思いながら楽しく読めました。図書館本。

  • 前半の本屋の間取りは純粋に面白かったし行ってみたい本屋なども見つかった。
    後半は個人書店経営についてのノウハウが色々書かれていて、ニッチな知識が必要な人にはいいと思う。私はただ間取りが見たかっただけなので必要なかった。
    こんなに経営について書かれてると分かってたら読まなかった…。もっとタイトル工夫してほしい

  • 見て楽しい。ワクワクする本です。
    色んな本屋さんのオーナーさんの工夫が施され
    とても勉強になります。
    お店を構えるまでの努力、立地、費用諸々…
    そしてこだわり、営業方法などなど…
    わかりやすく掲載されてるのでイメージがつかめます。
    ふらりと本屋さんによく行くのですが、思わず間取りを見たり、店舗の工夫を見たり、本屋さんの楽しみ方が増えました。
    リアル本屋さんが好きな人に是非見てほしい1冊です。

  • ふらりと立ち寄りたくなる
    本屋さんのひみつを徹底解剖!!

    欲しい本だけでなく、思いもしなかった本を手に取る楽しみ方もできる本屋さん。
    そんな本屋さんは、ベストセラーだからではなく、
    心の琴線に触れることを願って、1冊ずつ選書しています。
    また、居心地の良さを考えた間取りや空間のつくり方、
    興味をひく本の並べ方のほか、カバーやしおりなどの小物にも工夫があります。

    (出版社HPより)

    ★☆工学分館の所蔵はこちら→
    https://opac.library.tohoku.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=TT22213379

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