同期の桜: かえらざる青春の記録 (光人社ノンフィクション文庫 51)
- 潮書房光人新社 (1994年5月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769820512
感想・レビュー・書評
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海兵68期は卒業288名。そのうち202名が戦死されているクラス。
本書は戦死された103名の方について、芳名録の個人評・生い立ち・著者の回想を交えて伝える。
豊田穣氏の著書には同期生が出て来ることが多く、どのような方であったかを知るときにはまず、この『同期の桜ーーかえらざる青春の記録』を開いている。
68期生を知るための資料としてよくまとめられており、著者の回想からどのような人物であったのかがよく伝わってくる。
本書には『完結編』もあり、それはハードカバーのみで文庫にはなっていないようである。残る99名はそちらに載っているのだろうか。もし機会があれば、そちらも読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
海兵68期300名クラスの約7割が戦死した期生。生き残った後の作家が同期生の即席を辿る紙の碑。
昭和12年4月1日入校、15年8月7日卒業の海兵68期。真珠湾の軍神もいれば捕虜第一号、陸奥爆沈による殉職、紫電改の隊長、沖縄特攻の指揮官、戦犯として死刑など太平戦争全般にわたり活躍した期生。
筆者は艦爆の操縦員、ソロモンで撃墜され戦士認定されるも、捕虜となり生き長らえる。同期生が実家に遺品を届けにきたり、同じく海軍予備士官となった弟を可愛がってくれた同期生など。
同期生の故郷を訪れた貴重な記録。