ドイツ軍の小失敗の研究 新装版: 第二次世界大戦戦闘・兵器学教本 (光人社ノンフィクション文庫 285)

著者 :
  • 潮書房光人新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769822851

感想・レビュー・書評

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  • エニグマの暗号はパターン数が莫大だから、解読できたというのはイギリス軍の陰謀だ!と、ぶっ飛んだ内容。当然その莫大なパターンをいかにして少なくするかが、暗号解読の味噌のはずなのだが。

    あと、ドイツ軍戦車は転輪を千鳥型配置にしたが、設置圧はほとんどソ連戦車と変わらない!と言っているけど、転輪配置と設置圧は直接関係ないはず。(設置圧=重量/地面と接する履帯の面積なので)

    著者は大学で科学を教えているらしいが、技術的なところが抜けているような。

  • 三野先生の「小失敗」シリーズのドイツ版。

    あれやこれやの細かい話がまとめられている。戦車開発がドイツ面全開だったとかは小失敗じゃないかもだが。

  • 兵器開発の技術力では、連合軍に負けていないドイツですが、優秀な兵器の中には「やりすぎ」兵器も含まれていたようです。陸上戦闘の多い欧州では、列車に大砲を乗せて撃つ列車砲のようなものが造られていました。普通は20ー30センチ砲が一般的でしたが、ドイツ軍は何と80センチ砲を作り上げました。戦艦大和の大砲が46センチですから、直径だけで約2倍、砲弾の大きさは3ー5倍の大きさがありました。これだけ大きいと2本のレールでは支えきれず、複々線にしないと移動できないくらい大きなモノになってしまったそうです。これは一例ですが、この本には戦術面も含めて多くの失敗のエピソードが記載されています。これを読むと、大鑑巨砲主義の日本人もドイツ人も考え方は同じだったことが判ります。

  • 第二次世界大戦時のドイツの最大の戦略上の失敗は、イギリス・フランスとソ連との二方面作戦であることと、最弱のイタリアとの同盟であったことは確かではあるが、本書は主に兵器開発面からの小失敗に関して解説している。また一兵卒の戦意や士気が高い一方、戦略上の失敗が多いのは日本軍とも符号するようで面白い。

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著者プロフィール

昭和17年、千葉県生まれ。昭和41年、日本大学理工学部卒業。大手造船会社勤務後、大学に戻り物理教育に従事。准教授で定年退職。以後、執筆ならびに知的財産の取得で過ごす。趣味は時代小説を読むこと、及び数十年続けているヨットライフ。

「2020年 『わかりやすい朝鮮戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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