- Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772408295
作品紹介・あらすじ
クライエントの重要な一面を適切に理解していても、治療者がその理解を伝える中で、かえってクライエントを追いつめ傷つけてしまうことがある。そういう場合にも言い方を工夫すれば、同じ内容を治療的なやり方で伝えることが可能になることが多い。では治療的な言い回しと、非治療的な言い回しとを区別するものはいったい何なのだろうか。本書は、治療的なコメントが体現している諸原理を、豊富な具体例を示しながら明らかにしていく。こうした原理を理解し、その原理に沿ってコメントを形成する努力をたえず積み重ねることで、治療者の治療的コメント形成能力は高められていく。その能力は訓練によって獲得可能なスキルなのである。本書は、初心者にとっても経験者にとっても学ぶところの多い、名著と言うべき著作である。
感想・レビュー・書評
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具体的な言語の選択方法を、細やかに解説してある。文字が細かすぎて、著者も訳者も随分強迫的だなと思いながら、専門家として商売道具である言語の訓練には読むべきだと思う。アメリカ的。
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精神分析の翻訳書の割には,まだ読みやすい方かもしれない。
実際の言い回しがたくさん紹介されているので,理論と実践との繋がりが見えやすい。
精神分析だからどうかはわからないが,患者とそんなに抽象的なやりとりすんのか?みたいなのも結構,これではかなり患者を選ぶよなーとか思った。
ダニエル・ワイルによるカーンバーグの事例対応への批判が面白かった。なんでもかんでも患者のせいにしてんじゃねーと。お前の言い方に問題があるんだと。