- Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772409308
作品紹介・あらすじ
1976年7月、カリフォルニア州農村部の町チョウチラで、26人の子どもたちがスクールバスごと誘拐されるという前代未聞の事件が起こった。事件発生から2日後、子どもたちは生き埋めになっていた穴から自力で脱出し、事件は無事解決を見た、と誰しもが思った…。しかし、レノア・テアはこうした体験が子どもの心に何らかの「傷」を残しはしないかという懸念を抱いてチョウチラへと向い、その後数年にわたって誘拐事件に巻き込まれた子どもたちの人生を追うことになる。本書は、この「チョウチラ・スクールバス誘拐事件」の調査研究を縦糸に、猛犬に襲われ首を喰いちぎられる被害にあった子ども、ヒルガード保育園における集団性的虐待事件に巻き込まれた子どもなど、トラウマ性の体験をした人々の夥しい「物語」を横糸にして編み込まれた、複雑で精緻なタペストリーである。さらに、膨大な量の文学や映画、芸術作品を貫くトラウマ性のテーマを探索することにより、他の専門書群を圧倒する質を備えた比類なき1冊となっている。
感想・レビュー・書評
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チョウチラのスクールバス誘拐事件の被害者を中心に、子どものトラウマについて書かれている。
その他にも、ヒッチコック、スティーブン・キングなどの作家の幼少期のトラウマと作品との関連が書かれており、読み物としても面白い。
子どものトラウマは「トラウマティック・プレイ」という形で、被害を受けていない子どもたちの間で表現されることもあることを知った。そして、大人になっても深く根づくトラウマに、「救いはないのか」と思わされてしまう。
軽薄な表現ではあるが、そのトラウマを超えて個性や能力に変えていけたらいいが、そこにはその子を受け入れる重要な他者が必要なのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1ヶ月ぐらい読んでた…(;´Д`)
心理学書と云う括りじゃなく、普通に物語として読んでも面白かった(´∀`)