PTSDの臨床研究―理論と実践

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  • 金剛出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772410380

作品紹介・あらすじ

精神科医や心理援助職が出会うPTSD(心的外傷後ストレス障害)はつねに、保健医療や心理臨床の既定の境界線を超え、被害者と加害者ないし被災者と過失責任者とのかかわり、補償制度や司法制度、公的および民間の援助組織と背中合わせにある。そのなかで精神科医や心理援助職は、「科学的なエビデンスと社会的な使命をいかにして共存させるのか」という問いを、絶えず投げかけられる。本書はこの問いを受け、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件、和歌山毒物混入事件、惨事ストレスなどを取りあげながら、臨床疫学、日本語版診断尺度作成、エビデンスに基づいたPTSD治療法としての薬物療法や認知行動療法、トラウマ記憶の脳科学、遺族の複雑性悲嘆治療の試み、偽記憶をめぐる司法論争など、文字通り複眼的にトラウマティック・ストレスをめぐる諸問題にアプローチする。1995年の阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件の衝撃以後、近年の通り魔事件や大災害、重度事故まで、PTSDへの社会的関心がかつてなく高まっている。本書は、急成長をはじめた日本PTSD研究の創成期から臨床研究の第一線でリードしてきた著者の12年間の軌跡であり、「日本におけるPTSD研究勃興期の記録」そのものでもある。

著者プロフィール

医学博士、精神科専門医・指導医。東京大学医学部卒業、(公財)東京都医学総合研究所副所長(心の健康プロジェクトリーダー)を経て、現在、同研究所特別客員研究員、医療法人社団青山会青木病院院長、(公社)被害者支援都民センター理事長。日本トラウマティック・ストレス学会初代会長。

「2021年 『複雑性PTSDの臨床実践ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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