本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772412759
作品紹介・あらすじ
ナラティヴ・セラピーの創始者マイケル・ホワイトは、2008年4月4日不帰の客となった。本書は、盟友デイヴィッド・デンボロウによって編まれた、マイケル・ホワイトの遺稿集である。
感想・レビュー・書評
-
ホワイトの遺稿集なのだが、マニアックな、落ち穂拾いなものでは、ない。
ある意味、それとは全く逆で、愛にみちた本。
冒頭の編者のデイヴィッド・デンボロウが紹介しているドンナのエピソードには、一気に心を奪われてしまう。いかにホワイトがオープンで、クライアントにフラットに向き合い、ユーモアと即興の才能にめぐまれたかということに感動してしまう。
ナラティヴ・セラピーを一緒に開発したエプストンの「序」も「手紙」のかたちで書かれていて、「らしいな〜」としみじみと味わってしまう。
そして、ホワイトのエッセイも、スピーチをもとにしたものが多いせいか、簡単とはいえないにしろ、いつもよりも親しみやすい感じ。そして、ここにもクライアントへの愛がしみじみと伝わってくる。
最後のエピローグは、パートナーのシェリルによるものなのだけど、彼女一人の回想におわらず、世界中のプラクティショナーへのアンケートをベースとして、ナラティヴがいかにいろいろな国で、いろいろな文脈で、いろいろなやり方で展開しているかを紹介している。
ホワイトを忘却するのではなく、喪に服するのではなく、リ・メンバリングする会話なんだな〜。
ホワイトの人柄がこういう形で現れている本書はホワイトの難解な本に立ち向かうときの心の友だな〜。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示