- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784772418126
作品紹介・あらすじ
複雑性PTSD(CPTSD)は,いよいよ国際疾病分類(ICD-11)における公式診断として登場することになり,わが国のトラウマ臨床において、そして一般の臨床においても広く使われることが予想される。
本書は,CPTSDに関する基礎知識から臨床応用までを網羅した,現在数少ない本格的な臨床書である。昨今,日常臨床において,親による心理的・身体的虐待や学校でのいじめ・体罰,各種ハラスメントなど,CPTSDと関連性の深い事態・病態が多く見受けられるが,本書は現場で対応の難しいケースについて治療への有効なヒントを提供することだろう。
さまざまな病態の背後にあるCPTSD,その適切な評価と治療的対応を詳述したわが国初の臨床書。
感想・レビュー・書評
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【書誌情報】
編者:原田誠一
出版社:金剛出版
定価:3,960円(税込)
出版年月日:2021/03/03
ISBN:9784772418126
版型:A5、290ページ
複雑性PTSD(CPTSD)は,いよいよ国際疾病分類(ICD-11)における公式診断として登場することになり,わが国のトラウマ臨床において、そして一般の臨床においても広く使われることが予想される。
本書は,CPTSDに関する基礎知識から臨床応用までを網羅した,現在数少ない本格的な臨床書である。昨今,日常臨床において,親による心理的・身体的虐待や学校でのいじめ・体罰,各種ハラスメントなど,CPTSDと関連性の深い事態・病態が多く見受けられるが,本書は現場で対応の難しいケースについて治療への有効なヒントを提供することだろう。
さまざまな病態の背後にあるCPTSD,その適切な評価と治療的対応を詳述したわが国初の臨床書。
https://www.kongoshuppan.co.jp/smp/book/b559530.html
【目次】
第Ⅰ部 複雑性PTSDの基礎知識
複雑性PTSDの概念・診断・治療/飛鳥井望
複雑なPTSDの治療手順 /神田橋條治
複雑性PTSDの病態理解と治療:精神分析の立場から/岡野憲一郎
複雑性PTSDの病態理解と治療:認知行動療法~スキーマ療法の立場から/伊藤絵美
複雑性PTSDの病態理解と治療:認知行動療法~STAIR/NSTの立場から/丹羽まどか
痛みと希望の弁証法:複雑性PTSDと心的外傷後成長(PTG)の関係から/菊池美名子
児童の複雑性PTSDへの対応/細金奈奈・齋藤真樹子
複雑性PTSDの治療パッケージ/杉山登志郎
複雑性PTSD~軽症・複雑性PTSDの心理教育と精神療法の試み:気分障害と不安障害を例にあげて/原田誠一
現代の成人期の不安をいかに理解して,対応を試みるか―現在の社会生活の特徴~2種類のPTSD~発達障害を踏まえた試論/原田誠一
アサーションの観点からみた複雑性PTSDの病態理解と治療/原田誠一
複雑性PTSDとオープンダイアローグ/斎藤環
「トラウマ時代」の対人支援とオープンダイアローグ/高木俊介
第Ⅱ部 複雑性PTSDをめぐる臨床的課題
現代の心的外傷体験考:我が国が抱える“変化した/変化していない”問題点から考える/原田誠一
子どもの複雑性トラウマをどうとらえるか/齊藤万比古
安全感と安心感を提供する/青木省三
一貫して「安心・安全のアセスメント」とそれに基づく支援を:一時保護所や児童養護施設等でも安心・安全を/田嶌誠一
わが国の虐待対応,これで大丈夫か?:解離性障害,境界性パーソナリティ障害から虐待を見るという視点/林直樹
EMDR/市井雅哉
トラウマ・フォーカスト認知行動療法/亀岡智美
ニューロ・フィードバックによる複雑性PTSDの臨床/千葉俊周・金沢徹文・川人光男・米田博
短時間の外来診療における複雑性PTSDへの対応:「複雑性外傷記憶」概念を導入して行う心理教育と精神療法の試み/原田誠一
複雑性PTSDへの‘複雑な’思い/中村伸一
響き合うとき/飯田順三
スポーツと複雑性PTSD/原田誠一
セックス臨床雑記:「ともに」の雰囲気~性器・精液恐怖症~複雑性PTSDによる三題噺/原田誠一
私のささやかなアクチュアリティ:受容・共感・一致と複雑性PTSDをふまえた精神療法私感/原田誠一
特論 三つの論文を学び味わう:心的外傷理論の重要性と危険性
心的外傷理論の拡大化に反対する/下坂幸三
心的外傷:問題の所在/成田善弘
トラウマ論が精神療法学にもたらしたもの/西園昌久
下坂,成田,西園論文へのコメント/原田誠一
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岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00617702
複雑性PTSD(CPTSD)は,いよいよ国際疾病分類(ICD-11)における公式診断として登場することになり,わが国のトラウマ臨床において、そして一般の臨床においても広く使われることが予想される。
本書は,CPTSDに関する基礎知識から臨床応用までを網羅した,現在数少ない本格的な臨床書である。昨今,日常臨床において,親による心理的・身体的虐待や学校でのいじめ・体罰,各種ハラスメントなど,CPTSDと関連性の深い事態・病態が多く見受けられるが,本書は現場で対応の難しいケースについて治療への有効なヒントを提供することだろう。
さまざまな病態の背後にあるCPTSD,その適切な評価と治療的対応を詳述したわが国初の臨床書。
(出版社HPより) -
オンライントークイベントの案内を見て気になり講読。
複雑性PTSDについて、様々な角度から述べられており、とても興味深い内容でした。
医療福祉の多職種連携による支援を行う際、本書の内容をひと通り知っておくと、少なくともクライエントを害する可能性を減らすことができるのではないか、と思いました。
福祉職としては、代理受傷に関する内容に特に興味を引かれました。支援者も自らの傷に気付き、サポートを求めることが大切であるとのこと。
チームでの支援、ネットワークでの支援の必要性を感じました。