これでわかった! 内閣法制局 法の番人か権力の侍女か

著者 :
  • 五月書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772705059

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  • 内閣法制局の役割や、政権との関係、これまでの法解釈の苦悩がわかる本。

    内閣法制局は、「法律の番人」(法治国家を支えるために、一貫した法体系を堅持する)としての役割と、「権力の侍女」(政府の法律顧問として、時の政権の政策や行動を法律面で全力を上げて擁護する)としての役割という、ある意味矛盾して二面性を兼ね備えている、という表現がしっくりきた。

    “「政治の怠慢」の犠牲者”という表現もあったが、まさに、政治家が憲法やら法律やらを改正すれば良いものを、それをせずに、内閣法制局に「解釈を上手く変更しろ」というのは、法治国家としておかしいのではないかと思う。

  • 内閣の法の番人と呼ばれる内閣法制局について、徹底的に研究し尽された一冊です。職務権限や長官の煩悶などまで。憲法解釈については、いろいろな苦労があるようです。

  • ○明治大学教授の西川氏の著作。
    ○内閣法制局とは何かについて、具体的な憲法解釈などを踏まえつつ、その仕事内容や歴史について解説した作品。
    ○国民には全く身近でない役所でありながら、実際は、かなりの権限を持っている、特別な国家機関であるということが分かった。
    ○内閣法制局についての理解は深まったが、著者の憲法観や、誤字脱字が散見されることが気になった。

  • 内閣法制局には二つの役割。一つは法治国家を支えるために、一貫した法体系を維持すること。もう一つは政府の法律顧問として、時の政権の政策や行動を法律面で全力を上げて擁護すること。
    安倍首相が断行した長官人事は、参事官から長官に至るまでの人材養成の過程をまったく無視したもの。

  • 内閣法制局についてこれほど仔細に理解できる本は類をみません。法律や条例をはじめ規則づくりに携わる方は必読の一冊です。

  • 内閣法制局について、本当に何も知らない人に向けられた本。自分にはやや物足りなかった。

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著者プロフィール

1961年新潟県生まれ。明治大学政治経済学部教授、政治学者、博士(政治学)。専門は国家論、現代官僚制分析、立法過程論など。

「2020年 『増補改訂版 裁判官幹部人事の研究-「経歴的資源」を手がかりとして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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