- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774135694
作品紹介・あらすじ
アジア、ヨーロッパ、南アフリカ、南米、アメリカ31か国をめぐる630日の大旅行。その間、島秀雄が撮影した2300枚の写真から450枚を選んで掲載。旅から持ち帰った鉄道・船舶・航空会社のパンフレット、時刻表など図版150点を収録。
感想・レビュー・書評
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▼2013/12/22 丸善で立読み
□名古屋旅行で,鉄道博物館に行き,新幹線技術に触れ,再読したくなる。丸善の棚から消えていたが,図書館にあったので,正月休み用の本として確保。
□2019/01/01 再読。
●1936年から1年9カ月に及ぶ世界視察旅行
●欧州、アフリカ、南米、北米を回る。
●写真2,300枚を35mmベタ焼き
・伊東屋のアルバム7冊にきちんと整理。
・B5版1ページに,約10枚ずつ,整理。
・ひとつひとつにキャプションあり。圧巻。
●P326 技術に国境はない→パブリックであるべき
・この時代にオープン思考なのが,すごい! -
島安二郎、島秀雄、島隆と3代続く鉄道一家。
3代続くのはなかなかないことだし、鉄道、特に新幹線(高速鉄道)にかける情熱と先見性には驚くばかり。
しかも秀雄さんの弟の島文雄さんは、YS-11の設計を手がけておられる。
まさに日本の成長期を代表する乗り物は、島家の手によるものだ。
本書は、島秀雄さんが1936年〜1937年にかけて世界一周の鉄道視察旅行に行かれたときの
膨大な写真資料に基づいている。
欧州に11ヶ月、南アフリカに3週間、南米2ヶ月、北米4ヶ月に渡る旅行の間、ライカで約2300枚もの写真を撮られている。
時はまさに日中戦争に突入し始めるきな臭い時期。ドイツでのベルリン五輪やヒトラーの写真も。
この旅行には後の総裁になる下山さんや加賀山さんも同行していて
本当に優秀な人間に世界を見てもらって、日本の技術力の底上げに注力してたんだなということがよく分かる。
今ではなかなか考えられない。
そしてその旅行の成果物は、新幹線として結実して今でも進化を続けている。
鉄道好きはもちろん、当時を知る旅行記としても、写真集としても楽しめる。 -
当時、鉄道省ではエリート官僚達を西洋の鉄道先進国へ遊学させていました。「金は我々の身分としては不相応にある」というものであり帰朝後には「誰も読まない報告書」を提出すればよいというものでした(実際にはほとんど提出されなかったらしい)。
要するに「遊んでこい」というもので、世界を見てこいという大らかなものです。しかし島がこの旅行で得たアイデアがのちの新幹線の開発につながっています。
本書は島が愛機ライカⅡで撮った大戦前の世界各地の写真をまとめたアルバムです。観れば戦前の世界旅行が追体験できます。鉄の人も、そうでない人もオススメです。 -
新幹線
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この時代の、日本人が撮影した世界各国の写真や地図などの資料をこんなに見られるなんて。
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当時、鉄道省ではエリート官僚達を西洋の鉄道先進国へ遊学させていました。「金は我々の身分としては不相応にある」というものであり帰朝後には「誰も読まない報告書」を提出すればよいというものでした(実際にはほとんど提出されなかったらしい)。
要するに「遊んでこい」というもので、世界を見てこいという大らかなものです。しかし島がこの旅行で得たアイデアがのちの新幹線の開発につながっています。
本書は島が愛機ライカ?で撮った大戦前の世界各地の写真をまとめたアルバムです。観れば戦前の世界旅行が追体験できます。鉄の人も、そうでない人もオススメです。