プログラムは技術だけでは動かない ~プログラミングで食べていくために知っておくべきこと
- 技術評論社 (2014年6月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774165233
作品紹介・あらすじ
開発言語にくわしい。さまざまなアルゴリズムを理解している。開発環境を使いこなせる。ミドルウェアなどの情報を知っている。OSやネットワークなどの知識がある。そんな「技術力がある人」なのに、なぜ仕事では通用しないのでしょうか?
感想・レビュー・書評
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プログラマ社長による、プログラミング能力以外のプログラマに必要な能力について書かれた本。
プログラムはただ作るのではなく、なぜそれを作る必要があるかを知ることが重要だとのこと。まあ、そりゃそうだよなと思う。ただ、仕様書がなくて言葉だけで何か作ってといわれるとそういうことは考えるけど、詳細な仕様書が考えずに作っちゃうことはあったので、ちょっとは考えるようにしたいとは思う。
顧客の担当者が、元請けの担当者よりITスキルが高いと要注意とあったけど、これってどう判断したらいいんだろう…。そりゃ、まずいことになるだろうなとは思うけど、こちらから元請けの担当者に技術的なアドバイスを伝えるようにでもしたほうがいいのだろうか。
トラブルを最小限に抑えるために「マルチスレッドで作らない」という方法をとったという話は面白かった。確かに、マルチスレッドが原因の不具合があったら、解析も大変そうだしなぁ。シングルスレッドのほうが実装楽だろうし、UDP通信なら確かにありなのかもしれない。
プログラムの話とは直接関係ないけど、タイについての話がちょっと面白かった。
タイでは多くの人がLINEを利用してるらしい。本書が発売された2014年時点では国民の3分の1以上がLINEユーザーらしく、最新のデータを調べてみると2019年時点では64%が利用していたらしい。日本以外でもそんなにLINEが使われている国があったのか。
なお、著者によるとタイのドラマはワンパターンとのこと。だいたいが「お金持ちでハンサムな男性を、女性二人が奪い合う」話だそうだけど、個人的に今は、タイのドラマというとBLドラマなイメージがある。ちょっとは多様化しているのだろうか。
本書の最後のほうに書いてあったけど、プログラマの得意分野はプログラミング言語ではなく、何を解決・実現するのが得意かというのが重要というのは、なるほどと思った。自分も、プログラミング言語ではなく、何を解決できるかと考えるようにしたいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これぞプロフェッショナルプログラマーという感じだ。見積もりするときには、動くプロトを作っておけという主張など、しびれる。実際できるかと言われれば、自分は無理とも思うが、そうありたいとも強く思う。
以下注目点
・美しい構造も仕様変更で崩れる。美しい構造は、オブジェクト化しすぎ、共通化しすぎの可能性あり。
・とにかく早く見せる。
・時間がたつほど、相手の要求水準はあがる。
・自分が何を作るべきか知らないと成果は出せない。
・意見が飛び交っている間は説得できない。
・腹が立つのは相手に求めすぎているから。
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この著者はプログラミングで成功したそうだが、この著者の言うような思考パターンで成功できるのは、規模の小さい1人でできるレベルの小規模なものだけだろう。はっきり言ってプログラミングに関する話は全く参考にならないというか、参考にしてはいけないと思う。ただし、仕事でのコミュニケーションでは「相手を苛つかせないような指摘の仕方」「感情コントロールができるかどうか」がポイントだというのはまさにそのとおりだと思った。
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序盤は本当に読んでもらいたいなと思う内容でした。これがすべて正解というわけではないけれど、考え方の一つとして、頭の片隅に置きつつ仕事と向き合いたい。お客様とのお仕事だもんなあ。
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2014年刊。この1行◆【引用メモ】仕事でのコミュニケーションでは、相手の問題を指摘しなければならないことがあります。当然、逆に指摘されることもあります。そのような時の「相手をいらつかせないような指摘の仕方」「感情コントロールができるかどうか」がポイントだと思うのです。(中略)基本的には「背景をきちんと説明すること」でしょう。「この指摘はあなたの人格を否定しているのではなく、業務として必要なことだから」という「基本的にあなたの協力に感謝しているうえでの指摘」という気持ちを伝えることが大切です。(p.91)
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読み終わったー\(^o^)/
技術以外の仕事力についての書籍。
対話力・広報力などなどが必要なんです。 -
プログラマに限らず一般的な仕事論として読める内容だった。いくら技術力が高くても「どうやって実現したか?」は自己満足でしかなく「何を解決したか?」が重要というのは言われれば当たり前だけど陥りがちだなぁ。相手をイラつかせない・自分がキレないコミュニケーション術も参考になった。
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大切なポイントを書きつつ、ご自分の経験が書いてあります。
なかなか勉強になる一冊です。 -
プログラマの記録。
ウォーターフローが推奨されてる世の中だけど、現実はアジャイル的なところが多いのではと思っていたら、そんなことが書かれてました。
プログラミング経験が浅くてソフトウェア開発に携わる方であれば、読む価値あると思います。
歴戦の勇士的な方々にはおーそうですかくらいにいわれるかもしれないてすね。 -
SEの苦労話だけではない、別の視点でのプログラム稼業について述べられた本。ネットワーク技術等、知らないことだらけではあるが、顧客への姿勢や、協業、立ち上げなど、メカ系でも参考になりそうな視点はあった。細かい確認をどう効果的に実施するか?といった問題提起もあるので、何を考えていけばいいか、ということがすこし入手できてよかった。