- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774327693
作品紹介・あらすじ
「どんなときも政宗公であることで、おれはこの街の力になりたいと思ってるんだ」
檜山春樹は、スポーツや勉強で本気になることが苦手な小学校5年生。そんな春樹と両親のもとに、ある日、戦国大名・伊達政宗から手紙が届く。手紙を出したのは、大学を中退して以来、音信不通になっていた兄・夏樹だった。
夏樹は、大学を中退してから、芝居を学び、今では宮城県や仙台市をPRするおもてなし隊「奥州・仙台 おもてなし集団 杜乃武将隊」のリーダー・伊達政宗として活躍しているという。小さなころから自分の面倒を見てくれていた兄のことが大好きだった春樹は、「大学を卒業したら、帰ってくる」という約束を破った兄を許すことができない。
そんな兄をとっちめるために、檜山家を代表して、仙台市に住む祖父のもとにむかった春樹。はじめは、大人のクセにコスプレみたいな格好で、チャンバラごっこをしている兄のことが恥ずかしくて、許せなかった春樹だが、東日本大震災の被害に遭いながらも、武将隊に元気をもらって前向きになれたという美咲とその祖母・水沢さん、津波で家をうしなったというお年寄り、兄とともに武将隊で活躍する小十郎さんら、仙台の人びととふれあううちに、少しずつ気持ちが変化していく。
仙台を去るとき、春樹が見つけた答えとは……。
感想・レビュー・書評
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浮雲宇一さんのイラストが好きで手に取る。
内容は非常に単純で、小学校中学年くらいから読める。
やや単純すぎる内容。もったいない。
読み手である子供達の理解力をもっと信用して欲しい。
お兄さんたち現代の武将パフォーマーに対する東北の人たちの生の声は、読んでいて、気持ちが良かった。
エンタメ大事、街への愛、大事。
もったいないのは、おじいさんの描き方。
もっと掘り下げてもいい。一緒に主人公と街を回って、共にお兄さんを何度も見て欲しかった。
お母さんの描き方は残念。こういう昭和的な、一方的にガミガミいうお母さんのキャラクターは読んでいてとても苦しい。
お兄さんがなぜ家族にも消息をなかなか伝えにくかったのか、もうちょっと説得力が欲しいところ。全体に惜しい。
最後の場面、カギになる言葉=一生懸命。
本来の一所懸命の方が字義からしてもいいと思うがどうでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
正直、家族に送る手紙まで、敬語になってるのが、違和感ある
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小学生中学年以上の児童文学だけど、読了感は大人でも充分満足できる作品。じんわり暖かい気持ちになれた。
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小5の春樹は、大学中退後、音信不通だった兄が、宮城県や仙台市をPRするおもてなし隊のリーダー・伊達政宗として活躍していると知る。大学を途中でやめて、「ほんとうにやりたいことをやっている」って、どういうこと? 自分だけのなにかを見つけるための物語。
(児童担当/ししかーち) -
奥州・仙台 おもてなし集団 杜乃武将隊のリーダーになっていた兄を、だんだん受け入れていく話。
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数年前、仙台に旅行しときのことを思い出した。
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おとなしかったお兄ちゃんが武将隊に。なぜ?
武将隊の裏側を見たようで楽しかったです。 -
音信不通のお兄ちゃんからの連絡。お兄ちゃんは伊達政宗になっている…!?