ぼくんちのねこのはなし (くもんの児童文学)

著者 :
  • くもん出版
4.12
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本棚登録 : 293
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774332871

作品紹介・あらすじ

―命の問題に正解も不正解もきっとないと思う

ぼくんちの猫・ことらは、16歳。ぼくが生まれる前からうちの家族だった。そんなことらは、最近様子がおかしいんだ。好物の焼きのりも、ドライフードも食べなくなって……。お母さんとことらを病院につれていったら、先生は「治らない病気です」って言うんだ。ほんとうに、ことらはいつか死んじゃうのかな。そんな日、ずっと来なければいいのに。

少年と猫の物語を通して、「命」と「家族」の問題を読者に問いかける児童文学。

感想・レビュー・書評

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  • 児童文学。子どもが大きくなったらいつか読んでほしいな。
    ペットはかわいいだけでない、命ある家族。
    大切なことをやさしく教えてくれますね。
    うちにも猫がいるので余計に感情移入して、最後は泣かされました。

  •  小学4年生の一真は両親(父親は単身赴任中)と16歳になるトラねこ「ことら」と暮らしている。
    そのことらだが、最近具合が悪そう。動物病院につれていったが、「直らない病気」と言われ…

     児童向けの本ではあるが、医療倫理とか生命倫理といったことにも触れている。「命の問題ってぼんとにむずかしい」。その通りだ。

  • こちらの本はhanaさんという方がブックリストで「やっぱり猫が好き」というタイトルで出されていたモノです。

    児童文学と書いてあるので、(感想を読んでですが⋯)命について考えさせられるということは「きっと良い物語なのだろう」そう思いました。

    ※パート2もあり興味があったので何冊か本棚登録しました。「わたしのげぼく」(泣ける絵本)&「ねこのるすばん」etc⋯。

    hanaさん、良質な作品の紹介ありがとうございます。

    また、(いい意味で)泣ける感動するような本があれば紹介していきたいと思っています。

  • 令和4年度 第38回坪田譲治文学賞 | 岡山市
    https://www.city.okayama.jp/bungaku/0000034740.html

    ぼくんちのねこのはなし | くもん出版
    https://www.kumonshuppan.com/ehon/ehon-syousai/?code=34629

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「おかやま文学フェスティバル2023」開催へ 「文学創造都市岡山」目指して - 文化通信デジタル
      https://www.bunkanew...
      「おかやま文学フェスティバル2023」開催へ 「文学創造都市岡山」目指して - 文化通信デジタル
      https://www.bunkanews.jp/article/315022/
      2023/02/02
  • 高齢の飼猫が体調不良になってからの話。
    ペットを失う悲しい気持ちだけでなく、母のシビアな意見なども描かれている。ペットを看病するにあたってのいろんな気持ち…でも、家族みんなにとって、ことらは大事な存在ということは共通。
    児童書だと少しファンタジーに走って“猫が気持ちを話しだす”みたいな展開になりそうだけど、そうならなかったのが私には良かった点。ただ、主人公ぼくの視点からのことらの様子、家族の反応を描いている。だからこそ、最期は涙を誘われたのかな。。

  • 昔買っていた猫の最期を思い出し、色々なシーンが重なり、涙が止まらなかった。
    動物が飼いたいと言っている子供にも読ませたら、悲しい、かわいそうだと涙していた。
    動物を飼うということはどんなことなのか、命ってなんだろうかと考えるきっかけになるお話だった。

  • これは、読んだらあかんやつや。と思いながら、表紙の絵の愛おしさもあり、一気に読んでしまいました。
    こどもの気持ち、お父さんの気持ち、そして、お母さんの気持ちの変化が、心の琴線に触れました。
    最後に、ことらに顔をうずめるお母さん。涙を堪えながら、我が家の愛猫を重ねていました。

  • 少年と猫の物語を通して、「命」と「家族」の問題を読者に問いかける児童文学。

    高齢になった長男猫が闘病した年月と、最期までの数か月間を鮮明に思い出す。長男猫がいなくなってからの、自分はどうしたらいいのか、どうしたいのかがわからなくなった気持ちも。

    長男猫を失った事に懲りて、この本の母親のようにもう二度と猫の子とは暮らすまいと思っていた。しかし数年後、次男猫と出会う。そして散々、考えた末に次男猫を家族に迎えた。と言うよりおそらく私たちは彼の家族として選ばれたのだろう。

    長男猫を見送り、悲しみも寂しさも嫌というほど知った。その上で一緒に暮らす事と決めたまだ若い次男猫。読後、その有り難さと幸せと一緒に彼を抱き締めた。

  • 一つの命に対して、家族が真剣に向き合っている。
    延命治療のこと、治療費のこと。
    なかなか子供には伝えるのが難しいことだけど、素直に伝えられる親子関係がいいなと思った。

  • 元気だったことらも十六歳。体調が悪く病院に連れて行くことになった。
    診察料の高さ。どうすることが、ことらの幸せなのか。家族それぞれの向き合い方が心に響いた。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。『糸子の体重計』で日本児童文学者協会新人賞(2013年)、『空へ』で日本児童文芸家協会賞(2015年)、『羊の告解』でうつのみやこども賞(2019年)『朔と新』で野間児童文芸賞(2020年)、『きみひろくん』でひろすけ童話賞(2021年)、『あしたの幸福』で河合隼雄物語賞(2022年)、『つくしちゃんとおねえちゃん』で産経児童出版文化賞(2022年)を受賞。そのほか、『かあちゃん取扱説明書』『二日月』『チキン!』『カーネーション』『ぼくんちのねこのはなし』『よそんちの子』など、話題作を多数発表している。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。

「2022年 『バンピー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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