かわらばん屋の娘 (くもんの児童文学)

著者 :
  • くもん出版
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本棚登録 : 73
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774335186

作品紹介・あらすじ

——ほんとうにあったことを描くのだ。うそや、からかいではなく。ごまかしではなく。見たことを。

時は文久元年。13歳の吟は、流行り病で亡くなった母の代わりに、父・緑青の稼業・かわらばん屋の手伝いをしていた。かわらばんとは、庶民にニュースを伝えるいまでいう新聞のようなものだが、かわらばん屋はまともな仕事ではなかった。なぜならこの時代は、政治に関することや世の中のありさまを書くこと時代が禁止されていて、ましてやそれを刷って売り、人びとに広めるなどもってのほかだったからだ。ある日、吟と緑青のもとに、見世物小屋の主人・征六がやってくる。征六は、ニセモノの人魚をつくってひともうけしようともちかけてくるが……。

感想・レビュー・書評

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  • 江戸時代のかわらばん屋の話。
    とても読みやすい文章で一気に読むことができた。
    個人的には表紙の人魚の顔がちょっとオジサンぽくって好み(笑)
    児童向けであるため、最後に解説がついておりとても分かりやすかった。

  • まさかの東禅寺事件に繋がっていくとは!
    歴史小説もそうだが、親の事とはいっても
    把握してない事は多く、また世の中で何が
    起きているか少女に分からない
    この小説は事件の目撃者・当事者が現実に
    受けていく扱いを淡々と描く、幕末に多く
    あった風景のひとつ(´・ω・`)

  • 父と二人でかわら版を売って暮らしているお吟。
    貧しい暮らしの中、亡くなった母の代わりをしながらなんとか暮らしていたお吟だったが、ある日突然父が家を出て行ってしまう。残された幼い弟と二人、どうやって暮らしていくのかと困っている時偶然知り合った若侍とかわら版を売ることにするが。
    まだ自分も幼いといってもいいくらいのお吟が必死に生きていく。お吟が描いた人魚の絵がやがて驚く人の手に渡るようになるところはちょっと出来好きかなとも思うけど、やがてお吟がかわら版売りとして成長するには大事な事だったのかもしれない。
    子供向けなので読みやすい文章だった。

  • ふむ

  • 読み始めからずっと怖くて、どんどん怖くなっていって終わった。胸に迫る迫力があった。

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著者プロフィール

森川 成美
東京都生まれ。「アオダイショウの日々」で第18回小川未明文学賞優秀賞。『マレスケの虹』(小峰書店)で、第43回日本児童文芸家協会賞。そのほかの作品に『さよ 十二歳の刺客』『はなの街オペラ』(ともにくもん出版)、「アサギをよぶ声」シリーズ、『ポーン・ロボット』(以上、偕成社)、『夢の発電って、なんだろう?』『光るマウスが未来をかえる』(以上、講談社)、『てつほうの鳴る浜』(小学館)など。

「2023年 『かわらばん屋の娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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