- Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
- / ISBN・EAN: 9784775301814
作品紹介・あらすじ
15世紀、ポルトガルのエンリケ航海王子より始まった「大航海時代」。地理上の発見はもとより、交易や異文化との接触により、大きな変革を世界にもたらした。本書は「コロンブス」「ヴァスコ・ダ・ガマ」「マゼラン」など、幾多の冒険者達の人生を追いながら、「大航海時代」の全容を明らかにするものである。
感想・レビュー・書評
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マルコポーロ、エンリケ航海王子、バスコ・ダ・ガマ、コロンブス、マゼラン、キャプテン・クック、など名前は聞いたことあるけど、実際には何をやった人なの?という疑問が一気に解消。
キリスト教国とイスラム勢力の対立から、大航海に至る経緯など、当時の時代背景もわかりやすく記されている。航海者たちの輝かしい功績ばかりが記憶に残るが、その影の罪過の部分についても考えさせられた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●構成
序章
第1章 開かれた東方への扉:大航海時代前史
第2章 大航海時代の幕開け:プレスター・ジョンへの幻想
第3章 黄金の国ジパング:新たなる大陸への情熱
第4章 船舶と航海術
第5章 さらなる未知の領域へ:南アメリカと太平洋探索
第6章 光り輝く黄金を求めて:未知なる南米大陸の踏査
第7章 太平洋に秘められた謎:金銀島の存在と南方大陸
終わりに
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本書は、題名の示すとおり、15世紀中ごろから17世紀中ごろまでの、いわゆる大航海時代と呼ばれる西洋諸国の探検と拡大の時代と、加えて太平洋方面の探検航海が盛んであった18世紀中ごろまでの、総計約300年間を対象とする。
前史としてイスラム勢力による西洋への進行から叙述をはじめる。ポルトガルによる新大陸の発見に続く、喜望峰、近東からインド、南米東岸と西岸、さらには太平洋まで至る広大な海陸へと伸張し、最終的に南にあると信じられていた大陸――現代でいうところの南極大陸――の探索までの、西洋の探検航海を通史的に描いてゆく。当時の西洋人の世界観、新しい陸地を発見するたびに修正される新たな世界観の描写を交えながら、大航海時代とはなんだったのかを簡明に記す。
学術書ではなく、中高生や初学者へ向けた内容であり、著者もあとがきで述べるように「多少、専門的知識を交えつつも、読み物としての読みやすさ、気軽さを重視」している(p.273)。そのため文章も学術書とは違い砕けた調子であるが、一方で参考文献を明示しているため、より深い知識を得るための経路も用意されている。学術書が堅すぎて読みづらいと思う向きに、また大航海時代について初めて本を読もうとした方へのガイドラインとしてお勧めできる。
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【図書館】 -
海賊ではなく、真面目に船に乗っていた人たちのことや船の種類。服装、武器などいろいろ学べます。