「ぼくの手掛けた最初の事件なのだ」
謎解き要素は少ないものの、いくつかの点でホームズファンにとっては面白い短編。
・ホームズが関わった最初の事件である。
・散歩中のホームズがヴィクター・トレヴァーの飼い犬に足を噛まれたことをきっかけに2人は親友になる。犬に足を噛まれて困っているホームズなんて、なかなか想像できない。
・ヴィクターの実家に滞在中、食後の余興にホームズがヴィクターの父・トレヴァー老人の秘密を言い当てたことで、老人は発作を起こすほどに驚き、ホームズに推理を職にするようすすめる。これが、ホームズが私立探偵を志すきっかけとなった。
・二部構成の短編となっており、第一部はホームズによる謎解き、第二部は被害者トレヴァー老人の回想録。ホームズ長編によく見られる型だ。
ヴィクター・トレヴァーはちょっと興味深い存在だ。熱血漢で、明るいスポーツマンだが、ホームズと出会うまで友達は一人もいない。ホームズと真逆の性格ながら通じ合うところがあり、気難しい彼と親友になり実家に長期滞在まですすめる。実家の父は地元の名士で何やら過去がありそうだが、ヴィクター自身は恵まれて正しく育ったのだろう。母親を早くに亡くし、父親の死後にイギリスを離れた。孤独の深そうな人だ。
※Audible利用(1h 4m)
読みました!新潮文庫では『シャーロック・ホームズの思い出』だったので、ちゃんとワンちゃんに噛まれてる所あるか確認しちゃいまし...
読みました!新潮文庫では『シャーロック・ホームズの思い出』だったので、ちゃんとワンちゃんに噛まれてる所あるか確認しちゃいました笑
二部構成で長編になりそうな濃厚な雰囲気でしたね。学生ホームズの親友となった犬の飼い主・ヴィクターの生涯も父親の運命から逃れられないという悲劇的。悲喜劇のバランス上手いですね。
読まれたのですね!陰鬱さが強めの話ながら、ワンちゃんエピソードやホームズの若さが上手く織り込まれていますよね...
読まれたのですね!陰鬱さが強めの話ながら、ワンちゃんエピソードやホームズの若さが上手く織り込まれていますよね。
ただ、ワトソンのシンプルな芯の強さや2人のユーモアがないとやっぱり寂しいなとも思いました。ホームズ&ワトソンって本当に発明なんだな、と!
今、『五匹の子豚』を読んでいて2/3くらいまできましたが、こちらもヘイスティングズがいない寂しさを噛みしめながら読んでます笑。
そうか、すごく濃いのに何か足りない感じはワトソン!最初ホームズがワトソンに語りかけてるから気が...
そうか、すごく濃いのに何か足りない感じはワトソン!最初ホームズがワトソンに語りかけてるから気がつかなかったけれど、初めての事件はホームズ一人で手がけてたんですね。やっぱりホームズ&ワトソンでないと悲劇に傾きがちですね。本当にこのコンビ偉大ですね♪
わぁ『五匹の子豚』私までわくわく♡
回想の推理、確かにポアロが一人でやってましたね。ヘイスティングズいないとボケ不在みたいで確かに寂しいですね。