Audible利用(0h55m)
小学校の図書室で初めて借りたホームズ本の中にこの話も収録されていて、怖くてゾクゾクしながら読んだ記憶がある。
途中の展開にビックリして「えー!?○○○、ほんまに死んだん!?」と独り言を言いながら読んでいたら、年の離れた兄から「でっかい声で推理小説の結末言うもんちゃうで!」とピシャッと注意された記憶もついでに甦った。
この話の依頼人は、秋の嵐の夜にベイカー街221Bを訪れる。その時ワトソンはちょうどクラーク・ラッセルの海洋小説を読み耽っているところだった。
「戸外に猛る野分と本のあやとが溶け合うようで、雨の飛沫も延々うねる波濤としか思われない」
わかるなぁ。嵐の夜、雷雨の夜、しとしと雨の夜……そういう夜になると読みたくなる本ってある。
朗読で聴いていると、紙の本で読んでいるときには特に気にとめなかった箇所が妙にひっかかったり心に残ったりする。