正しく生きる 人として大切なことは何か

著者 :
  • アスコム
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本棚登録 : 47
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776206415

作品紹介・あらすじ

イエローハット創業者で、掃除道を日本中に広めた著者が語る。人生を豊かに生きる哲学の集大成。

感想・レビュー・書評

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  • なかなか人として正しく行動する…って、難しいと思いがちだがトイレ掃除やゴミ拾いから始めてみようと思わせてくれた。行動から血肉にしたい

  • 【「志」と「欲望」の違い】

     「今の世の中が昔よりも良くなっている、と感じますか?」という質問をした時に、皆さんはどう答えるだろうか。私自身は、特に裏付ける根拠は無いが、「良くなっていると思う」と答える。著者である鍵山秀三郎氏が言うには、「科学技術の発達で生活は便利になっているのに、良くなっていると感じている人は少なくなっている」らしい。また、その原因として「人間関係が希薄になっているから」を挙げている。この原因と結果を見たときに、「確かに」と思った人は私以外にもいるだろう。それはなぜなのか。本書では、人間関係が希薄になってしまった原因と、それをもとに、どうすれば人間関係を良好にし、穏やかな社会になるのかが書かれている。現代日本にとって、私たちにはとても他人事に思えない内容であると思うため、ぜひ読んでもらいたい。

     「思いやり」と「余裕」が本書でのキーワードだと思う。人間関係を良好にするためには、相手への思いやりが必要になる。これは言うまでもないだろう。では思いやりが生まれるのはどんな時かというと、自分の心に余裕がある時なのではないか。私は自分のことで精一杯になってしまい、心に余裕がない時に、他人に対して無関心になってしまう。自分の利益を優先してしまっては思いやりが生まれることはない。それがよくわかる事例だ。

     本書で私が一番印象に残った箇所は、P165「『志』と『欲望』の違い」という内容だ。この二つ(志、欲望)の単語は、どちらも目標に向かって努力するということなので、意味はとても似ている。しかしその対象が、「欲望」は自分のためであり、「志」は大勢の人のためであると定義づけられ、異なっている。もちろん世の中のことを考えたら、「志」がなくてはならないだろう。ここで断っておきたいが、著者は「欲望」が悪いことだとは言っていない。なぜなら、個人の「欲望」により現代まで科学技術が進歩したことは、間違いのないことだからだ。つまり最初は「欲望」に始まり、どこかのタイミングで「志」に変える必要があるのだろう。そこで重要なことが思いやり、そして、そのための余裕だと感じた。

     今回私は、世の中のためには余裕が必要という結論に至った。自分のことばっかりで周りが見えなくなる、ということが無いように、何事にも余裕のある行動を心付けたい。

  • 昔の人がいかに立派であるかを説き、今を生きる現代人を馬鹿にしている物言いに腹が立ちます。
    やかましいおじさんとなんら変わりありません。
    職場に必ずいるような、これだから今の若い奴は!という人と全く同じです。所々自慢する内容も不要です。この作者はもっと若い人に学ぶことが沢山あると思います。

  • ・「もらう幸せ」→「できる幸せ」→「あげる幸せ」
    ・「会社が潰れそうだから、これをやっても仕方がない」というのは、はしたない行いの言い訳でしかありません。それは、「急いでいるから仕方ない」と、目の前のゴミを拾わなかったり、人を押しのけて前に進もうとしたりする行為と同じです。
    ・継続するための秘訣「工夫」「人を喜ばせたいという願い」
    ・人間の寿命が二倍に延びることはありません。しかし、幅は無限に広げることができます。
    ・「心が取り出して磨けないものだとしたら、磨けるものを片端から磨きなさい」
    ・自分がやろうと思うことの前に障害があらわれたとき、人はふたつのタイプに分かれます。「障害があるからこそやる」という人と、「障害があるからできない」という人です。
    ・「私の仕事」「あなたの仕事」「誰の仕事でもない仕事」。「誰の仕事でもない仕事」を「私の仕事です」と引き受けていく組織は、制度に不備があっても発展していきます。
    ・人間の四条件「惻隠の情(思いやりの心)」「羞悪(恥を知ること)」「辞譲(譲る気持ち)」「是非(善悪の判断)」
    ・率先垂範(そっせんすいはん)
    ・超非凡=平凡×徹底×継続

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著者プロフィール

昭和8(1933)年、東京生まれ。昭和27(1952)年、疎開先の岐阜県立東濃高校卒業。昭和28(1953)年、デトロイト商会入社。昭和36(1961)年、ローヤルを創業し社長に就任。平成9(1997)年、社名をイエローハットに変更。平成10(1998)年、同社取締役相談役となり、平成20(2008)年、取締役辞任。平成22(2010)年、退職。創業以来続けている掃除に多くの人が共鳴し、その活動はNPO法人「日本を美しくする会」として全国規模となるほか、海外にも輪が広がっている。著書に『凡事徹底』『続・凡事徹底』(以上、致知出版社)、『鍵山秀三郎「一日一話」』『すぐに結果を求めない生き方』(以上、PHP研究所)などがある。

「2020年 『大きな努力で小さな成果を――平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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