ランドルフ・コールデコット: 疾走した画家

  • ビーエル出版
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本棚登録 : 31
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776406273

作品紹介・あらすじ

今から約140年前、写真もビデオもなかった時代に、馬が躍動する瞬間をとらえて絵にしたコールデコット。今日の絵本の原型-絵と言葉が連動して物語が展開する-を作り出したのも彼だといわれている。センダックやポスターなど、多くの絵本作家たちに影響を与えた彼の生涯をつづった一冊。絵本を愛するすべての人に。

感想・レビュー・書評

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  • 「コールデコット賞受賞」と帯に書かれた本を見ても、
    コールデコットを知らないので、それがどれほど名誉なことなのかも想像すら出来なかった。
    これは、そんな私のような人間には目からウロコの一冊。
    コールデコットの生涯を時間軸を丁寧に追って紹介するだけでなく、すべてのページに彼自身の手による絵が満載。
    ノンフィクションでありながら美しい装丁の絵本に仕上がっている。
    表紙をめくってすぐに表れる見返しの部分から裏表紙まで、もう余すところなく載せてあるという贅沢さ。
    受賞の際のメダルがどんなもので、どの絵からヒントを得ているのかも分かる。

    驚くのはその絵の技法とレベルの高さで、ただの一度も正式に習ったことがないというのがとても信じられないほどだ。
    人間や動物たちの表情の豊富さと、何より動きの一瞬を捉えている描写力。
    次はどうなる?と、ページをめくらずにいられない。
    1846年の英国に生まれ、40年にも満たない生涯だというのに、その後多くの絵本作家たちに与えた影響を思うと納得の絵の数々だ。

    1884年ロンドンのある裕福な弁護士が彼の原画を買い求め、それを自宅の壁にかけて楽しんでいた。
    その弁護士の娘が「ピーター・ラビット」の生みの親であるベアトリクス・ポターで、その原画を眺めながら画家になることを夢見たのだという。

    そしてコールデコットそのひとは、現代に生まれていたら世界を席巻するアニメーターになっていたかもしれないな、などとも思う。
    ゴヤやルノアールやゴーギャンばかりが19世紀の代表的な画家とは限らないのだね。

  • コールデコットの絵は古典的

  • <閲覧スタッフより>
    コールデコットの絵の特徴は「動き」が感じられること。この本のサブタイトルにも「疾走した画家」と付けられています。ポターやセンダックら後の作家たちに多大な影響を与えた絵本画家の人生と功績をたどる1冊。
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    所在記号:726.601||コル
    資料番号:20106734
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  • 今の絵本の原型を作った画家。彼が居なかったら、絵本はこんなにワクワクドキドキする楽しいものに、なっていなかったかもしれません。生涯と功績がとても分かりやすく描かれています。コールデコットの絵も贅沢に掲載され、素敵な一冊です。
    絵本に興味のある方には、ぜひ読んでほしいです。

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