- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784776795803
作品紹介・あらすじ
伝説の剣ウインタラーを狙う追っ手から逃れるために、極寒の地レンムへと向かった少年ボリスは、そこでかつて別れた剣の師匠ウォルナットに再会する。旅をともにする二人が向かった先は、世界の果てにある月の島-。そこは、古代魔法王国の歴史を深く刻んだ幻の島で…。
感想・レビュー・書評
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師匠と再会し、共に旅を続けるボリスは師匠の故郷である“月の島”へ。裏切り続きで激動の前2巻に比べるとやや大人しい今巻。
新しい土地での新しい出逢い。細かないざこざはあり、風当たりは厳しいものの血塗られた世界ではない。
自分の存在を無視されることに淋しさを覚える姿は、人間的な心を取り戻してきた証拠ですね。以前までの一人で生きていければそれで良い、と思っていた頃から確実に変わってきている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新しい場所での新しい生活。
それと、ウインタラーのもつ歴史について触れようとしている!
どんどん読めちゃう。
続き楽しみ〜 -
父子のような、兄弟のような友人のような、
そんな師弟関係が好きです。
登場人物の呼び名が変わるので、
読み手は混乱してしまうかもしれない。
当然のように、地の文も名前が変わっていて、
ただでさえ覚えにくい名前が更に増えてややこしくなった。 -
ノベルズ版「ルーンの子供たち 冬の剣」第三巻。
ハードカバー版の第二巻一章にあたります。
ハードカバー版では表紙で長髪になっていたイソレットも、文章に忠実に短髪で桃色の瞳になっています。
『月の島』での生活が始まり、大陸からやって来た存在である上に、皆が憧れる『剣の司祭』の一番弟子という地位を(成り行きとはいえ)得てしまったことで、部外者に辛辣な月の島の人々の嫉妬や憎しみを受けるという暗い雰囲気の中、話が進んでいきます。
島の掟よりも自分の信念に従って生きるボリスの強さが光ります。今まではお師匠さんに保護されたり、本の先生ランジエの存在から、どちらかというと幼い弱者のイメージでした。
そして、ボリスとお師匠さんの漫才のようなやり取りが楽しくて楽しくて(笑) 暗い話なだけに、合間あいまの短いやり取りにほっとします。