裏閻魔3 (ゴールデン・エレファント賞)

著者 :
制作 : エイ出版社編集部 
  • エイ出版社
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784777923748

感想・レビュー・書評

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  • 「鬼込め」という特殊な刺青で、幕末に死なず老いずの身となった、宝生閻魔(一之瀬周)。
    自らの「鬼込め」で、不死となった兄弟子の夜叉。
    不老不死の存在が、普通の人間社会と関わる事で、色々と不都合が生まれるけど、幕末から現代まで、うまく話がまとまっていて、面白かった。
    この先の話も、是非読んでみたい。

  • シリーズ完結編。幕末から始まったこの話も、最後は平成まで。約150年にわたる壮大な物語。

    死なず老いずの体になっても、どこまでも人であり続ける閻魔と、自ら鬼を呼び込んだ夜叉。対照的な2人の過去が語られ、改めてその縁の深さを感じる。

    他人を傷つけるたび、大切な人を失うたびに苦しみ続ける閻魔を青臭いと馬鹿にしながらも、次第にその芯の強さに憧れ羨む夜叉。
    同じ運命を背負う唯一の同朋として、根っこの部分では理解し合う2人の絆が感じられるし、正反対な2人ゆえの掛け合いが面白い。

    そして、こじらせ続けた閻魔と奈津の関係もついに完結。哀しくはあるけれど、共に生きる者を得た閻魔にほっとする。

  • 面白かった。三冊一気読み。
    エンターテイメントはこんなラストが好きだ。

  • 閻魔の前から姿を消した奈津は遠く沖縄の地で生きていた。
    夜叉に施された鬼込めにより身は老いながら、見た目は二十歳の頃の若さを取り戻して・・・
    やっと奈津を見つけた閻魔!それからほん数日間の二人のささやかな日常は、それまでの奈津の気持ちを思うと切なくて切なくて・・・
    新婚夫婦に見られて喜ぶ奈津、閻魔と記念写真を撮るのに薄化粧をする奈津、閻魔に妻と呼んでもらえて喜ぶ奈津・・・どの場面にも涙がこみ上げてきた。
    江戸から平成へと続いていく閻魔と夜叉の絆を確認して、ホッとして嬉しくなった。
    いい作品だったな。

  • 江戸から現代まで、「鬼込め」と呼ばれる刺青で、不老不死の運命を背負った男たちの物語の完結編。150年もの間、目まぐるしく動く時代の中、主人公はいかに生きたか。最終章では、不老不死に取りつかれた狂った青年との対峙がある。
    生きること、老いることを考えさせてくれる。

  • カブ、カメラ、ビートルズ・・・そして、大団円!

    いや~、終わった、終わった!終わってよかった!!w
    前半が、スピードダウンというか、中だるみというか、もういい加減「なげーよっ!!w」とツッコミたくなる感じで、読みもペースダウン気味だったんだけど・・・。

    やっぱり来ましたね~!そそそ!こう来てくれなくっちゃ~~!!!うーん、よかった♪
    ところで、私は「三日月堂」派ですww(ღˇ◡ˇ)♡

  • 目次

    一幕 遠い夢
    ニ幕 前夜祭
    三幕 後夜祭
    四幕 終わらない

    H27.11.8

    読み終えて、ほっとしました。
    とても憎んでも許すことはできるし、分かり合うことも出来る。
    まぁ、それはとても長い人生をもっているからこそなのかもしれないけれど。

    やはり、一番怖いのは鬼ではなく、人間ですね。

  • 完結篇
    復興から成長へ、新たな敵も配し、閻魔と奈津二人の最後は
    夜叉の奈津に描けた鬼込みは若返り、そして鬼の寿命も

  • 思いもかけない事実。
    そして、これって恋愛モノだったのかしらと
    改めて思うほど、嬉しい部分があった。

    エピローグはニヤニヤしっぱなしでした。
    待ち合わせの相手の服装もチェックしたかったな~~
    と、●●ファンになりつつある者としては思ってしまいました。

  • シリーズ第3弾の完結編。昭和三十二年―夜叉との再会を果たした閻魔は、奈津が沖縄にいることを知らされる。アメリカ統治下の沖縄に渡るも、そこに奈津の姿はなかった。 時を越えて求め合う三つの運命が交錯したそのとき、百年の愛が動きだす…
    奈津との再会、夜叉の救出など、感動の連続でした。長い長い時を駆け抜けました。中村ふみsanの他作品も読んでみたいと思います☆

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著者プロフィール

秋田県生まれ。『裏閻魔』で第1回ゴールデン・エレファント賞を受賞し、デビュー。他の著作に『陰陽師と無慈悲なあやかし』『なぞとき紙芝居』「夜見師」シリーズなど。秋田県在住。

「2022年 『異邦の使者 南天の神々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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