ジャジューカ ーーモロッコの不思議な村とその魔術的音楽

著者 : 山崎春美 サラーム海上 戌井昭人 赤塚りえ子 今村守之 kucci 渡邊未帆 Frank Rynne The Master Musicians of Joujouka

制作 : ムジアーンズ  日髙 達雄 

• 太田出版 (2017年10月26日発売)

感想・レビュー・書評

[hawaii0521さんの感想 · 2018年6月16日]

モロッコのジャジューカ村に伝わる音楽と、村の様子を文章、写真、イラストで紹介した本。
ローリングストーンズの中心的存在だったブライアン・ジョーンズがこの音楽に興味を持っていて、現地で録音、彼の死後に発表されたことで世界的に有名になった。

私は本書を読むまで、ジャジューカとはアフリカの一民族音楽の名前かと思っていたが、実は村の名前であることが本書を読んで判明。加えて、昔はジャジューカは呪いの音楽で、効くと悪いことが起きる、との話を聞いたこともあった。しかし、上記ブライアンジョーンズ録音の音源を聴いてもまったくそんなことはなく、加えて本書を読むことで、それは全くの嘘っぱちであることがわかってほっとした。

現在では毎年、ジャジューカ村でジャジューカ音楽の祭りが開かれており、50人限定で村外の人も参加可能との事。本書もその日本人参加者たちの手によってまとめられている。

なお、本書巻末ではジャジューカをより深く知るための音源、映像、ブックガイドもついている。

あと、驚いたのは「ガセネタ」、「タコ」、「ＨＥＡＶＥＮ」でごく一部にはカリスマ的人気を誇る山崎春美が本書執筆陣のひとりであったこと。彼もここ数年毎年ジャジューカを訪問しているらしい。

著者プロフィール

1958年生まれ。ライター、編集者、ミュージシャン。 雑誌「Jam」「Heaven」、前衛ロックバンド・ガセネタ、タコなどで活動。今回が初の著作となる。

「2013年 『天國のをりものが』 で使われていた紹介文から引用しています。」