インノサン少年十字軍(下)(完) (エフコミック) (Fx COMICS)
- 太田出版 (2012年2月16日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778321581
感想・レビュー・書評
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実際の史実に基づいた少年十字軍の話
読む側に色々な問題提起を投げかけてくるけれど、根底にあるのは現代にも通ずる宗教紛争とこの時代に存在した奴隷制度による人身売買
中巻以降に明るみになってくる少年同士の摩擦や衝突自体は十字軍という組織の中じゃなければ、もっと言えば宗教という存在に影響を受けていなければきっと若かりし頃なら誰もが経験する青い出来事なんだと思う。多神教で宗教にさほど支配されることのない国に生まれて今の時代を生きる私はそう感じる
だからこそ少年十字軍の彼らのこの物語を胸がえぐられるような気持ちで読みました。下巻の救いようのなさは尋常じゃない
「僕は考え方が違う人を殺していいなんて思わない」
エティエンヌが言っていたこの言葉の真意は現代に生きるどの国の人達にも重く響く言葉だと思う
面白いっていうとすごい語弊があるけど久しぶりにずっと余韻が残る漫画に出逢った。が、誰彼かまわずオススメはできない作品です。ただ私は好き。えぐいし痛いけど詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
残酷で悲しい物語だが、読み終えた後、何故か不思議な清涼感が過る。ギーの無抵抗の死が、『スタンド・バイ・ミー』のクリスと被る。
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1212年、フランスの田舎町。
神に選ばれし子・エティエンヌは、
12人の仲間と共に「少年十字軍」を結成し、
聖地エルサレムを目指していた。
ユーゴ率いるテンプル騎士団と合流し、旅路は順調かに見えていたが、
心を許したユーゴの裏切りによって、いつしか破滅の音が響き始める。
次々に斃れていく仲間達。
押し寄せる絶望と憎しみ。 過酷な旅の果てに辿り着いた先は――。
待ちに待った完結編!!
最初から運命に翻弄され無残な結末を迎えるのは分かってた…
分かってたけど読まずにはいられない
当時の中世ヨーロッパが垣間見える作品
当時の子供は今と違って庇護される立場でなく半人前の大人で扱いが雑
そんな中、早く大人になりたい!!
大人になってみんなに認められたい!!
騎士になって一旗あげたい!!…っていう純真な思いを
大人がそれぞれの思いで蹂躙して踏みにじっていく
ある意味生々しい作品 -
上中下巻読み終わった。古屋兎丸先生描く美少年たちが少年十字軍となって聖地を目指す、史実を踏まえたストーリー。登場人物が魅力的だし、ストーリー展開も速く飽きない。たまに早過ぎる。中性的で無垢な少年たちから見た微妙な存在の女性を味わえて、何か嬉しいような悲しいような気持ちになる。
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先が気になって気になって一気に読み進めてしまった。面白い。
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完結しましたよ。
中巻の最後の方から嫌な予感がギュンギュンしていましたが、案の定の着地。
乞食と間違われた老齢のニコラの「施しは要りません。私は騎士です」て台詞が、全部を読み終わった後だと結構重たい。
下巻に入ってから「巻きで!」てくらいにパッパと物語が進んでいくから、やや物足りなさもありつつ、クリスチャンとミカエルの展開が「やっぱりね」過ぎて興醒めしたり、ラストの復活劇も「だと思った」過ぎたので、この評価。
前半も少し削っても良かったのではーとか。