信じてはいけない「統計的に正しい」こと―あやしい健康情報やニセ科学にダマされない方法

著者 :
  • 幻冬舎ルネッサンス
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779007866

作品紹介・あらすじ

タバコは肺がんの原因である。その定説の誤りを暴く!巷にあふれる因果関係の勘違いを一刀両断。あやしい情報の「ウソ」と「ホント」が明らかに!メディアにダマされないための因果関係証明法を解説。

感想・レビュー・書評

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  • 「統計的に」という枕詞で語られることの多くが、因果関係をちゃんと証明できてないよ、因果関係が確定するにはこういう要件が必要ですよ、という本。「統計的に」とか言いながらいい加減なデータで解説してくるテレビとかに対してやたら腹を立てる性格だったので、タイトルはビンゴだった。内容はもっと軽い本かと思ったらわりとちゃんとした専門書っぽいアプローチしてる本で、勉強になりました。非実験追跡、とか、普通に暮らしてたら絶対知らないままだったね。ですが、非常に不満がある。日本語がすごくわかりづらいのだ。例えば、AであればBになる、というときの「になる」の使い方がちゃんと定義がないからいちいちひっかかる。だいたいが「になる可能性が高い」だと思うし。なんか、そういう読んでいてパッと言っている意味がわからないことが何度かあり、意味がわかっても「いや、その日本語ちょっと不充分じゃないか?」とか思っていちいちすごいストレス。俺が気にしすぎなのか?別に難しいこと言ってるわけじゃないので、書きぶりだけの問題だけど。このタイトルで普通の人に読ませるならもう少しわかりやすい日本語にできなかったのかなーと思います。惜しい。

  • 因果関係について詳細に述べており、相関関係と因果関係の違いや巷に溢れる誤った因果関係帰結を断じていて非常に勉強になった。
    実験手法の分類と各実験により結論づけが可能な範囲(相関関係まで立証可能、因果関係まで立証可能など)についても整然と書かれていて分かりやすい。
    文中に書かれている誤った因果関係の例については少し首をかしげる箇所もあるが全体としては面白く勉強になる一冊。

  • さまざまな事例を用いて、相関関係を因果関係と誤解してはいけないことを説いている。豊富な事例に支えられて、交絡因子、プロセス因子などの関連用語も丁寧に説明してくれているので、これを一通り読むと因果関係を主張する話しの嘘がはっきりと分かってくる。最後はニセ科学の見破り方にまで触れていてくれている。事例的には以下のものが気になった。

    禁煙学会のウイークポイント
    アスベストと肺がん
    生姜と冷え性
    喫煙は肺がんの指標
    コーヒーと肝臓がん

  • 因果関係と相関関係の違いを説明できるようになる、とても大切なことを教えてくれる一冊です。

  • 世の中には多数の統計解析結果が溢れているが、その解釈の多くが混乱し間違っている事例が多いという話。
    特に交絡因子と時間の前後が言えない限り、因果関係については言えないという内容が余りに無視されていることが多すぎる。

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