終戦と近衛上奏文: アジア・太平洋戦争と共産主義陰謀説

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  • 彩流社
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  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779122491

作品紹介・あらすじ

多くの謎を含み、様々に解釈されてきた「近衛上奏文」を
現代史に位置付ける労作!

 「満州事変・支那事変を起し、これを拡大し、遂に
大東亜戦争にまで導いたのは、
軍や政府にもぐり込んだ「国体の衣を着けたる共産主義者」
や彼らを背後で操っている国際共産主義者であり、
彼らは、日本を戦争へ誘導することによって社会を混乱させ、
これに乗じて共産主義革命を起こそうとしている。
国体を揺るがすのは、敗戦ではなく共産主義革命である。
英米は国体の変更まで考えておらず、一刻も早く英米との
戦争終結の方策を探るべきである。もともと米英および重慶の
目標は日本軍閥の打倒にあり、その軍部内に潜り込んだソ連と
結びつく「かの一味」を一掃し、その政策が改まれば、
英米も戦争の終結を考慮するにちがいない。
此一味を一掃し、軍部の建直しの実行こそが、
共産革命より日本を救う前提、先決条件である」。

 昭和20年2 月14 日、近衛文麿が天皇に上奏した文章は
驚くべきものだった。
これに関しては様々な意見──妄想説、陰謀説、賛否両論
──が出されてきた。
しかし、戦後70年余を経、
共産主義の幻影に脅えることの無い現在、
やっとその真相が、明らかになることとなった。

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著者プロフィール

立教大学非常勤講師。あらや たかし
明治大学大学院博士後期課程修了、博士(政治学)。
著書等に
『比較外交政策──イラク戦争への対応外交』
(共著、明石書店、2004年)、
『55年体制の政治──一九五五~一九六四』
(共編、つなん出版、2005年)、
『冷戦とイデオロギー 一九四五~一九四七
 ──冷戦起源論の再考』(つなん出版、2007年)、
『クラウゼヴィッツと「戦争論」』
(共著、清水多吉・石津朋之 編、彩流社、2008年)、
『ドイツ史と戦争 「軍事史」と「戦争史」』
(共著、三宅正樹・新谷卓・石津朋之・中島浩貴 編著、
 彩流社、2011年)、
『終戦と近衛上奏文 アジア・太平洋戦争と共産主義陰謀説』
(彩流社、2016年)、
『軍事史とは何か』
(共訳、トーマス・キューネ、ベンヤミン・ツィーマン 編著、
 中島浩貴 他訳、原書房、2017年)などがある。



「2021年 『歴史のなかのラディカリズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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