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- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784780312096
作品紹介・あらすじ
日本の覚悟に不安を抱いたアメリカ、自衛隊や下請けに任せようとした東京電力、戸惑いながら判断を下すしかない官邸。10年過ぎたから語れる原発事故対応の深層。
感想・レビュー・書評
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あの日の逃れようのない緊迫した危機感が蘇ります。日米のキーパーソン9人が見た3.11からの7日間が綴られます。原発による電力供給を推進し、運営し、管理し、安全神話を喧伝していた専門家・専門職(東電・保安院・原子力安全委員会)は、余人の容喙を許してこなかった。非を認めず、反省せず、口を閉ざす態度は恥知らずで不信しかありません。管首相はヘリで現場に乗り込んだり、東電本社に乗り込んだりと、イラ管ぶりで、現場をさらに混乱させたと報じられました。印象操作ですね。彼がベストの人材かはともかく、命をかけて責任を全うしようとしたことは伝わります。この国難に際して、協力の手を差し伸べたのはアメリカですが、専門家が自由に日本国内に出入りし、政府内に情報共有の場を求めてくるのは今思えば異常事態ですし、日本がコントロールできないとみると代わりに乗り込んで管理しかねない脅威を感じました。チラつくのは日本は属国という意識ですね。何が起こっていたのか、何が至らなかったのか、対策はあるのか。検証して知見を共有することが再発防止だとするとまだまだ不十分です。このことを曖昧にしたままの原発再稼働は危険に思えて仕方ありません。
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