しのび寄る国家の道徳化

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  • 本の泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784780719611

作品紹介・あらすじ

憲法原理が定着しつつある現在の日本社会が、簡単に戦前型社会に戻るとは考えにくい。私自身、成熟社会論の立場からそのように論じてきた。しかし本書で批判したような自民党憲法草案(二〇一二年)の反近代的、復古主義的性格、またそれを先取りした道徳教育の教科化すなわち、かつての修身科型道徳教育の復活などをみると、予断は許されない。
自由と多様性を重視する現代市民社会は、グローバル化による国民的アイデンティティの揺らぎのなかで、排外的右派ポピュリズムのような全体主義的政治傾向に対して、抵抗力を欠くところがある。それは個人主義と議会制民主主義が固有の弱点を抱えているからである。
本書出版の主旨は、そのような時代の傾向に対する危機感から、全体主義的復古主義に対抗する新たな戦略を提案するところにある。(「あとがき」より)

著者プロフィール

1946年生まれ、1974年京都大学大学院博士課程哲学専攻修了。
現在、京都橘大学名誉教授、NPO福祉法人おひとりさま理事長。
〔著書〕『現代正義論』(青木書店、1998年)、『グローバリゼーションの正義論』(明石書店、2007年)、『格差とイデオロギー』(大月書店、2008年)『革新の再生のために』(文理閣、2012年)など

「2014年 『成長国家から成熟社会へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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