- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781612188
作品紹介・あらすじ
2016年度、第27回ミズノスポーツライター賞、優秀賞受賞作品!
スタジアムには日本人が知らない世界基準がある!
渋谷スクランブル交差点「自称・日本代表サポーター」、「JAPANESE ONLY」横断幕&バナナ事件、旭日旗問題、「サッカー犯罪防止法」、ネオナチとフーリガン、ウルトラスの革命、ザンクトパウリのゴール裏、欧州クラブ事情……サッカーはレイシズムとどう闘ってきたのか?
木村元彦氏(ジャーナリスト)、激賞!
「がんばれ! ニッポン」層が大きなマーケットとされるサッカー界において、ナショナリズムに抗い民族差別問題に正面から取り組んだライターはほとんどいない。その中で清義明は極めて稀有な存在である。本書は路上でもスタジアムでも全力でレイシストと闘って来た清が必然を以って著した、日本初のサッカー界からの反差別の書である。
サッカーとナショナリズムは強い親和性をもつ。スタジアムは世の中の縮図であり、いいことも悪いことも、スタジアムで起きたことは世界に波及する。本書では、それに翻弄される人々と、それでもそこから見いだされる希望について、フィールドワークの成果を報告する。
第1章 モンスター化した「ぷちナショナリズム」
第2章 ソウルに翻る旭日旗
第3章 「JAPANESE ONLY」の暗闇
[インタビュー] 李鉄泰【イ・チョルテ】(李忠成の父)
[インタビュー] 姜成明【カン・ソンミョン】(映画『TESE』監督)
第4章 バナナを食べるサッカー選手たち
第5章 サポーターは世界で闘う
感想・レビュー・書評
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かちとるにむづかしく はぐくむにむずかしい 吉野弘さんの詩が浮かぶ。サッカーの希望も感じることができた。それにしても、我が祖国のなんとていたらくなことよ。
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非常に面白い。今日跋扈している排外主義は2002年の日韓ワールドカップから始まったと言われているが、当時インターネット空間で韓国サポーターの「反日」の証拠として取り沙汰されていた出来事は、元々あるサッカー文化・サポーター文化からすれば必ずしも「反日」として騒がれるべきものではなかったことが指摘されている。サッカーあるいはそのサポーターには固有の文化や文脈があり、嫌韓を煽る人びとによってそれらが都合よく利用され騒がれていることがよくわかる。
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愛国と言うより『サッカーと民族主義』な感じ。興味深い取材も多々あり、読み応えもあるが少々偏向してるかな。著者が言う「サッカー的な感覚がわかるクラブチームのサポーター」達の思いはじゅうぶんに伝わったが、もうちょい視野がグローバルだと万人受けするような気が。まぁ面白く読めたけど。
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タイムリーなので読みました。読みたい本が増えた。
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サッカーと愛国読了。めちゃ面白かった!僕の愛するサッカーってやつは、ピッチの上だけでなく世界に繋がっているのです。あのスタジアムには天使も悪魔も住んでいて、だから豊かなのだ。