現実逃避してたらボロボロになった話

著者 :
  • イースト・プレス
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781618364

作品紹介・あらすじ

飲まずにはいられない、描かずにはいられない。
31歳、自分を見失い、アルコール性急性膵炎に……

慢性的な生きづらさ、創作による苦しみから逃れるため、どんどん増えていく酒量。ある日、耐えきれない腹痛におそわれ病院に行くと「アルコール性急性膵炎」と診断され即入院となる。この本は、その入院生活と退院後・コミックエッセイを再度描くに至るまでを描いた実話である。

感想・レビュー・書評

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  • #生きるのがつらいあなたへ:生きづらさは継続中 「さびしすぎてレズ風俗に」の漫画家、永田カビさん - 毎日新聞
    https://mainichi.jp/articles/20201116/k00/00m/040/366000c

    永田カビ連載中 - pixiv
    https://www.pixiv.net/users/5555263

    永田 カビ|note
    https://note.com/muninini

    書籍詳細 - 現実逃避してたらボロボロになった話|イースト・プレス
    https://www.eastpress.co.jp/goods/detail/9784781618364

  • ど真ん中エッセイ

    唯一の光と言っていた言葉が本当に暖かい
    セルフネグレクトの中で

  • 飲まずにはいられない、描かずにはいられない。
    永田カビ31歳、自分を見失い、アルコール性急性膵炎に……
    慢性的な生きづらさ、創作による苦しみから逃れるため、どんどん増えていく酒量。ある日、耐えきれない腹痛におそわれ病院に行くと「アルコール性急性膵炎」と診断され即入院となる。この本は、その入院生活と退院後・コミックエッセイを再度描くに至るまでを描いた実話である。
    発達障害の薬の副作用もありアイデアが浮かばない絵が描けない苦しみから逃れるために酒に溺れた永田カビは、アルコール性急性膵炎となり入院した。入院中は、吐き気や痛みや熱に苦しみ、血がドロドロで採血が困難なほどだった。
    入院中に最初の作品の英語版かアメリカの名誉ある漫画賞を受賞したり、「食」をテーマにしたコミックエッセイの依頼が来たり、歯痒い思いをした。
    前作のコミックエッセイで両親に辛い思いをさせたことに罪悪感を感じた永田カビは、入院中フィクションのコミック執筆に力を入れる。点滴の取り扱いや流動食に苦労する中で数値が安定して退院することになった永田カビだが、一生酒は飲めず、一生薬を飲んでいかなければならないことや食事に制限がついたことに落ち込み、母親に「不可避な変化って辛いな」と愚痴っていると、母親は「逆を言えば、一生お医者さんに面倒見てもらえるということだから安心」と言われて少し元気が出た。
    ただ食事制限が「油ものは禁止」というざっくりしたものだったので、スーパーで脂肪分の少ない食品を探して食べるようにし、かまぼこなどの練り物やイングリッシュ・マフィンやベーグルなどのパン類を重宝した。
    だが、なかなかフィクションのコミック執筆が進まず、酒からなかなか逃れられない辛さが限界にきていた永田カビの希望になったのは、「一人交換日記」の感想をメールで送った卯月妙子さんの言葉「死なないことが難しいのは百も承知です。でもどうか明日が続く先に思いがけない希望が待っていることを願い死なないで欲しいと思いました」だった。
    コミックエッセイの執筆に消極的だった永田カビは、佐々木ののかさんの文章を読んで、「作品として自分を昇華し開示する」コミックエッセイのカッコよさに感動した永田カビは、入院中の闘病などを題材にしたコミックエッセイの執筆に着手する。その決心は、卯月妙子さんの「描くことに自由であってください」という言葉も背中を押した。コミックエッセイの執筆の中で、「作品の良し悪しは、どの視点で描くかによる。自分の生きづらさやさみしさや作品のテーマは「誰かと特別な存在同士になりたい」という愛を求めている願望だ」ということに、永田カビは気づいた。
    コミックエッセイでブレイクしたのに、親への罪悪感からコミックエッセイを封印してスランプに陥っていた漫画家永田カビのスランプ脱出記としても楽しめる実録闘病コミックエッセイ。

  • 生きづらさを、感じながらなんとかお酒を使いながら身体をボロボロにしながら生きていく、永田カビ先生のお話。

    とても重く感じるようなテーマではあるものの、語り口や絵のタッチがとても明るくとっつきやすい。

    個人的にはとても共感できる部分もあり、コミックエッセイの「うんうん、わかるわかる」と言う心地よさというか、共感によって救われる体験ができた。

    永田カビ先生の他の作品も面白いので是非!

  • エッセイというか膵炎レポート!って感覚、だけど面白いなあ。本屋でたまたま見かけて、新刊出てたんだー!って購入。これからも漫画読みたいので、ほどほどに健康でいてほしい。

  • ペンネーム:mii
    決して他人事ではなかった。家族全員お酒が強いので、きっと私も強いだろうという自信がある。夢中になれるものがあることは素晴らしいが、それが間違った方向に行くと先には地獄しかないんだと思う。お酒は楽しくほどほどに。

    姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→
    https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/SS00105665

  • アルコールの過剰摂取への闘病生活と自分を漫画のネタとして消費することへの葛藤の二軸で展開される。
    絵の持つ力が強く、よくあるエッセイ漫画の絵力だと思っていたら面を食らった。
    他の作品も読みたくなった。

  •  面白く読めた。しかし『さびしくてレズ風俗〜』には及ばない。よって☆4つ。
     『風と木の詩』や『ねじ式』のパロディは秀逸。
     告白エッセイを描く決意に至るまでの言い訳=正当化は、まどろっこしい気がした。
     追記:作者 永田カビは美人、という目撃情報を知った。ここまで可愛くないだろうと思っていたが、今後は「可愛い」前提で読めそうだ。

  • レズ風俗レポ漫画の著者ということを知らずに購入。

    そもそもそのレポ自体もTwitterで話題になっていたのをチラ見した程度なのだが、なかなか壮絶な経験をしていらっしゃる。

    漫画の語り口も面白く、なかなか悲惨な体験であるにも関わらずすんなりと読めた。

    作者には無理なくさまざまな作品を作っていて欲しいと感じた。

  • 絵からエネルギーを感じる。
    前回は地獄の中で描いていた衝撃作でしたが、今回はバランスの取れた良作。絵から見て、元気になってくれているようでよかった。

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著者プロフィール

大阪府在住の漫画家。著作に「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」「現実逃避してたらボロボロになった話」(イースト・プレス)、「一人交換日記1、2」(小学館)、「迷走戦士・永田カビ」(双葉社)がある。

「2022年 『膵臓がこわれたら、少し生きやすくなりました。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

永田カビの作品

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