たぶん一生使わない? 異国のことわざ111 (イースト新書Q)
- イースト・プレス (2021年7月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781680736
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
世界のユニークなことわざ111を紹介。
コラム、主な参考文献、有り。
世界には様々な国と地域があり、日本同様、ことわざがあります。
が、日本人が聞いたら「はぁ?」となる意味不明なものもある。
日本では通じない、そんなことわざを紹介し、解説しています。
「マングースを殺して後悔」「チャハーのように泡だけ」
「聖マルチンが白馬に乗ってやってくる」・・・等々、
紹介文によって解読されなければ、分からないものの多いこと。
ことわざは、民俗・生活・歴史・宗教・自然・生物等々、
その地域ならではの過去の様々な知恵を含んで、
長い年月を経て、受け継がれているものです。だからというか、
そのままでは日本人には意味不明な、異国のことわざ。
でも文言は違っても、日本のことわざと同じ、または
似たような意味を含むものも、結構多い。
例えば「弘法も筆の誤り」と同じなのが、
「優れたホメロスも居眠りをする」(古代ローマ他)
「項羽も転んで怪我をすることがある」(韓国)
「力士も太い草につまづく」(モンゴル)のように、
各地にもあるのが面白かったです。考える事は同じなんだ~。
また、コラムでの、ことわざの蘊蓄が良かった。
ことわざについて再認識させてくれる、楽しい内容です。 -
https://opac.kokushikan.ac.jp/Main/Book?book_id=TS01637239&q=1&qt=0&qp=0&qv=50&qs=sort_title&qd=0
文化やモノの考え方が違えば、言葉による表現も違う。ことわざ研究の第一人者が、90余りの言語・地域から「古くて、レアで、おもしろい」ことわざ111を厳選。日本では聞いたこともない、各地のことわざの意味を知れば、言葉の面白さと共に、世界の広さと多様性を感じる。この本を手に取って、ことわざで世界を旅してみませんか。 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/647080 -
表現がその土地ならではでバラエティー豊かなのと、国が違っても同じ意味合いのことわざが沢山あるのが面白かった。
生活の身近な物から教訓的な言葉を生み出すのは、みんな一緒なんだなあと思った。
-
図書館閉館前に言語学の棚からパッと取ったら、
以前通読した『世界ことわざ比較辞典』の解説版が
最近出たものだった
登場する諺は、
言い回しが秀逸で面白いというだけでなく、
骨董品のように古く珍しい、様々な地域のもの
文中の類例も含めると、
辞典から抜き出しメモした分と半分は重複していた
筆者と好みが似ているのだろうか
筆者は諺の図像表現を研究しているとのことで、
学習用の諺辞典のように、
イラストが各民族に合わせて描かれている
これで人に薦めやすくなった
実際の使い道
・馴染みがないので、
諺ではなく変わった言い回しや比喩となる
・直訳では語呂が悪いのでアレンジは必要そう
・ファンタジー作品に使える
馴染みはないが諺っぽさはあるので、
使うだけで異国情緒が出せる
動物の部分をその作品固有の生き物に置き換えるなら、
ロバやラクダなど、
日本にいなかった動物の使用例が参考になる -
ことわざには、昔の人の知恵が詰まっている。世界には興味深いことわざがあふれている。
ラオスには「他人の鼻で息をする」ということわざがある。日本では「人のフンドシで相撲を取る」に当たる。
そう言えば、昨日の記者会見で「愛しています」とどこかの元大臣のようなポエムを披露したかと思えば、質疑応答を受付けず、「誹謗中傷」で指摘を片付けて、説明責任を果たしたふりをした人たちがいる。
世界に類を見ない皇室の権威を大いに利用していることが「見える化」してしまったなあ。
平和な時代がなかなか訪れないアフガニスタンには、「民族の軽便な言語的宝典」と言われるほど高い価値を持つことわざがある。
「他人の火は雪よりも冷たい」は、他人が災難にあっていても当人でなければ苦痛を感じないということわざだ。
他にも「ラクダは橋の下には隠されぬ」(隠し事はバレる)、「友人には真実を、敵にはホラを吹け」(敵に弱点をさらすな)など、アフガニスタンならではのことわざがある。
短い言葉で表現されているだけに奥深いものがある。 -
どの国でもやっぱり考えることは一緒なんだな。似たことわざが多くあった。
驚いたのは、日本のことわざでも意外なことわざが海外由来であったこと。
やはり元の言語のリズムと日本語のリズムは違うのかおさまりが悪く感じることわざもあって、訳し方によっても雰囲気が変わるのかもと思った。