瀧口修造の詩的実験: 1927~1937

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  • 思潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783719014

作品紹介・あらすじ

これが1967年に限定出版された衝撃の書、幻の詩集だ。代表作「地球創造説」、連作「妖精の距離」、ダリ、エルンスト、ミロ、ピカソらにたむける「七つの詩」、長詩「夢の王族」「詩と実在」など珠玉の41篇を収録した愛蔵版。36年振りの復刻版をおくる。

感想・レビュー・書評

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  • 瀧口修造というシュルレアリスムの美術評論家の詩集です。知ったきっかけは巖谷國士か澁澤龍彦の著作経由だと思います。当時図書館から取り寄せてこの詩集を開いたとき衝撃をうけました。

    「銅銭と白薔薇とが協和音を構成するとつばさのある睡眠がさけびだす。
    そのなかには異常に草が繁茂する地方へ跳ねやる虹のように強靭な弾條がある」

    と、こんな感じの詩が続きます。
    まるで出来の悪い自動翻訳プログラムから出てきた文章のように荒唐無稽だと思いましたが、普段目にすることがない晦渋な言葉の組み合わせを読み進めていくうちに、不思議と心地よいイメージの世界に誘われます。私達が当たり前のように使う「言葉」の別の一面を見ることができる詩集だと思います。

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