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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784784515738
作品紹介・あらすじ
日韓正常化交渉で積み残された請求権と歴史認識の課題を考える論考集
感想・レビュー・書評
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論文集。全体的には2018年韓国大法院判決に同調的な側の論調だが、一部を除き、政治性は抑え目な学術論文になっている。
様々なバランスの上に微妙な、ある種の芸術として当時の二国間関係の政治的な枠組みは作られたが、民主化により封印が解き放たれた、との浅野の指摘が現状をよく表していると感じる。
他の論文は、「朝鮮半島」の範囲や日朝関係といった北朝鮮要因と日韓会談の関係。日韓両政権での経済開発優先路線や、東南アジア諸国へのひいては他国の植民地支配処理への経済協力の経験から、日韓でも経済協力方式が出現した点。国交正常化直後の70年までの分析で、日韓政府が設定した外交案件ひいては韓国世論も経済や北朝鮮との体制競争に集中し、歴史認識や被害者は取り上げられなかったとの指摘。80年代の「藤尾発言」により藤尾文相は罷免されたが、日本政府の立場自体は1965年から不変で巧妙、また植民地支配を肯定する言説も日本に存在し続けていることが表面化。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東2法経図・6F開架:319.1A/Y94r//K
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