- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784785728311
作品紹介・あらすじ
社会・経済の変動に伴って企業の法務部門に求められる役割が広がる中、法務部門をどのようにして組織として強化していくか。時代とともに変化・発展してきた企業法務の世界に30年以上にわたって携わってきた著者が、企業の内側と外側の視点から解説する。
感想・レビュー・書評
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外様的視線で読む。
十分な法的検討ないようでは、武装集団に素手で突撃するようなもの、どの表現が面白かった。
紛争時のみ相談するのではなく、適法で強いビジネスを作るためやトラブルを事前回避するため。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちょうど現業でも中長期的な視点で企業法務がどうあればよいかを議論する機会があり、自分の考えを深めるヒントがあればと手に取ってみたが、多くの示唆を得られた。NTTドコモの法務部門で責任者を務めてこられた著者の経験や指摘は、自身が現場で感じる面が多くあり「そう、まさにそこで悩んでいるんです!」と声を出して言いたくなる。一方、その課題認識から一歩先に思考を進めて、具体的な解決策や心がけを提示してくれているので、日々の業務ですぐに実践できる内容にもなっていると思う。
仕組みや体制というハード面では、会社の取り巻くリスクを定期的に振り返り、規程改訂を通じて法務部門が注力すべき分野にリソースを充てていくアプローチには大きな意義を感じたし、相談を受けて対応するといった受動的な姿勢だと、殿様商売的な意識が固定され法務サービス(アウトプットの質・スピード)が品質低下を起こす指摘も、そうならないよう肝に銘じないといけないと襟を正した。
日々の心がけで改善できることは即実践を意識し、組織やチームでの作り上げていくものは法務部門として必要なことだと課題提起して、より良い組織にしていきたい。そんな想いを実現するにあたり本著は非常に役に立つと思う。 -
川崎製鉄、ユニデン、ドコモ、LIXIL等の法務を歴任されてきた中村豊さんと、弁護士の淵邊先生がこの新型コロナ等で急激に変革を迎える社会において、企業法務部門がどうあるべきかを具体的に説く好著。最後の座談会もいいですね。勉強になりました。