- Amazon.co.jp ・マンガ (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784785926878
感想・レビュー・書評
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東雲半月によって登場人物が動き始めた印象が強い第二巻。物語そのものは第一巻で始まっていても、地球を砕く物語は夕日とさみだれ、そしてノイしか知らなかった為ある意味狭い世界の遣り取りで済んでいた
それがさみだれより強い半月の登場によって、彼をどうやって打ち倒すのか、彼との交流の中でどの様な想いに目覚めるのかという部分が描かれ始める
大人と子供という視点は本シリーズで重要なポイントとなってくる要素。それが半月によって提示されたのは後々の展開を思えば感慨深い
特に「大人が笑うのはな 大人は楽しいぜって子供に羨ましがられるため 人生は希望に満ちてるって教えるためさ」という台詞は何年経っても忘れることの出来ない
この発言や地球が壊れなくても長生き出来ないさみだれの境遇を知ったことで夕日の中で少しずつ地球を砕く行為について考えが変わり行く描写は中々のもの
もう一つ本シリーズで象徴的に扱われている要素がヒーローについて。
正義の味方を名乗る半月は4体目の泥人形が現れた際に何かよく判んないポーズをとって登場する。
また、危うく揺れ動く夕日にしつこく絡み様々な想いを教え導こうとする。
その在り方はヒーローのようでいてとても格好いいものだが、実は彼こそヒーローに憧れる人間だったと判る展開。
それらによって発生した認識の差が悲しい結末を呼んでしまうのは…
夕日は元々自分に価値を感じられていなかった状態に加え、半月という理想の大人を目の前にしてしまった。だから、半月が自分を庇うなんてしないだろうと考える
半月は正義の味方になろうとしてなれなかった人間であり、正義の味方という名刺を持ち歩くのは今度こそ正義の味方になろうという意気込みの現れ。だから泥人形から夕日を庇ってしまう
その死はあまりにあっけない。それでいて衝撃的
突然現れてあっという間に消えてしまった半月。だというのに残された人物たちに与えた影響はとても大きくて。
半月に背中を押された夕日と半月の背中を追った三日月。彼等が出会ったことで物語の本編が始まるという演出はとても素晴らしいね詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大人。
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この巻で物語のプロローグが終了する。騎士・東雲半月の生き様を見よ!
ほんと、この人には泣かされっぱなしです。
大人の代表である彼が今後の夕日に与える影響の大きさを思うと胸を打たれます。
夕日のいろんな意味でのライバル。
半月の弟・三日月の登場と突然の姫への告白(笑)をもって物語は新たな幕開けを迎えます! -
半月さんかっこよすぎ。
大人論とか、なんていうか、心に響く。
読んだ当時、十代だった自分は、こうなりたい、で、二十代となった今でも、こうありたいと思える。 -
ギャグパートはしゃぎ過ぎないのいいね。ぼくらの風味?
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淡々と書いているのに泣けた。夕日には自己投影出来ないが決して考えが伝わらない訳ではないと思った。
そして戦闘するとパンツ見える事に気づいた。 -
惑星を砕く物語、序章終了。
今巻は犬の騎士・東雲半月に始まり、東雲半月に終わるといっても過言ではないだろう。半月が語った大人論を忘れることはきっとないと思う。
序章に幕を引き、新たな幕開けを促してみせた半月さんに心からの敬意を。
夕日に少し心の変化が表れたり、新しい騎士が登場したりと引きもばっちりで、これからますます楽しみだ。 -
「俺の大人論」「呼ばなきゃウソだろ 必殺技なんだから」「さみだれちゃんのヒーローになるんだ」「この間夢を見たんだ」嘘みたいだろ…、これ…、全部繋がるんだぜ…!中でも大人論は最高。東雲さんから皆受け継いでいくんや…、ツェペリ魂なんや…!
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一筋縄では行かない展開が素晴らしい。つか、2巻はここで終わるのかよ!