作品紹介・あらすじ
日本人の性愛の歴史。裸体はそれ自身がエロティックではない。文脈、プロトコル(通信条件、読みの規範)に応じて、まったく違った意味をもつ。江戸末から現代までの日本人の性愛の歴史をプロトコルの変遷として、文学、医学書から漫画、歌謡曲などのマス・カルチャーのなかに跡づける。
感想・レビュー・書評
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読んだのはずいぶん昔ですけど、日本においては「遊女」(恋愛対象)と「地女」(子供を産ませる女)の分離によって、「妻」から生まれる子供が確実に自分の子であるようにする仕組みを持つのに対して、西欧では「ロマンティックラブイデオロギー」(自分を愛してくれるたった一人の男と添い遂げることが女の幸せと思い込ませること)によって同じ目的を達成させる、という下りは今も強く印象に残っています。
著者プロフィール
東京大学教養学科ロシア科卒業。同大学院比較文学・比較文化専攻単位取得修了。ブリンストン大学比較文学科修了。Ph.D.。主な著書に『色男の研究』(サントリー学芸賞受賞)、『マンガは欲望する』。
「2008年 『ロシア語を学んで、ロシアを知ろう 初級』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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