教育論議の作法: 教育の日常を懐疑的に読み解く

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  • 時事通信出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788710597

作品紹介・あらすじ

教育問題を自明視するのではなく、少し日常から引いた視点でとらえ直して、新しい教育の可能性を問いかける。関係者待望の書。

感想・レビュー・書評

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  • 『教育論議の作法――教育の日常を懐疑的に読み解く』
    著者:広田 照幸

    【版元】
    定価:1600円+税 四六判 264ページ
    発行年月:2011年1月
    ISBN:978-4-7887-1059-7
    http://book.jiji.com/books/publish/p/v/494

    【目次】
    第一章 教育界の怪しい言葉
     教育の「マジックワード」/教育を語る言葉はなぜ修辞過剰になるのか?/「教育力」を死語に/「教育力」には政治の匂い/欲望過剰な「学ばせる」/教育政策論議に「慎み」を

    第二章 迷走する教育改革
     なぜ改革が良い結果をもたらさないのか/教育論議は広く、深い思考で/教育には混沌、雑然さが必要/教員集団の同僚性と協働性を壊すな/教育再生会議―現実と学説に即した議論を―/教育ゾンビ・エイリアン会議の正体/教員免許更新制の愚/教育は達成できる目標ばかりではない―PDCAサイクル―/「PDCAサイクル」で本当に改善できるのか?/「ニッキョーソ」は日教組ではない/教員はもっと教職員組合に入れ

    第三章 子ども・学校・社会
     「親s」「家庭s」の発想/教員と親との関係を組み立て直す最良の道は?/なぜ教えるのか、なぜ学ぶのか/学校の勉強は人生の役に立つ/道徳の教育不可能性/異質性を処理するスキルを/「青年」は廃れつつある?/時代の変化、「青年」の変化

    第四章 教育はどう変わるのか
     教育改革について考えてみる/社会モデルと教育改革案

    ●コラム
    学歴格差是正への処方箋/悪い金貸しと大学改革/環境問題と子ども/私探し/子どもの空想、あるいは妄想/勉強からの逃避/K君と私/不良が消えた?/家出する青少年・引きこもる青少年

  • 最近の教育の課題がわかりやすく解説されてるし、誰でも気軽に読める本。

  • 文科省の役人向け(笑)
    平易な文体であっという間に読めました。

  • 【構成】
    第一章 教育界の怪しい言葉
    第二章 迷走する教育改革
    第三章 子ども・学校・社会
    第四章 教育はどう変わるのか

    【感想】
     日常の教育問題について、論ずる本だが、その内容は机上の空論ではなく、実践的で現実的な見方をしている。
     教育がどうなるかは、わからない、それは個々が考え、議論して成るものだという考えに納得した。

  • 全体的に面白く読める工夫が散りばめられていて、かつ真面目な内容も分かりやすかったのでオススメの一冊。

    教育問題に関する一般論に次々と疑問を呈していく内容で、特に終盤の教育政策と社会の姿についての話は参考になった。

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著者プロフィール

1959年生まれ。現在、日本大学文理学部教育学科教授。研究領域は、近現代の教育を広く社会科学的な視点から考察する教育社会学。1997年、『陸軍将校の教育社会史』(世織書房)で第19回サントリー学芸賞受賞。著作に『教育は何をなすべきか――能力・職業・市民』(岩波書店)、編著に『歴史としての日教組』(名古屋大学出版会)など多数。

「2022年 『学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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