大きなケ-キは人にゆずろう: お金持ちになるための“母の教訓”
- ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ (2003年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789721370
感想・レビュー・書評
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大家族で育った経験からビジネスに結びつけた経験談。
読みやすく、わかりやすいためにこれからビジネスを始める人や、すでに始めている人にもお薦めの1冊。
確かこの本は、「レバレッジ・リーディング」本田直之著にも紹介されていた気がする。
p99 優秀なリーダーを雇うための12のヒント
①あなたの仕事の80%をこなしてくれれば充分
完璧主義にこだわらない。そもそも完璧なんてものは
存在しない。
②チームのスピードはボスのスピード
ボスがペースを設定すれば、みんながそれに合わせる
お手本を示さずに主導権を握ろうなんて、無理な相談
③リーダーにはふたつのタイプがいる。推進派か、慎重 派か
リーダーシップをいちばん発揮できるのは、このふたつの要素が備わったチームだ。たとえばわたしのような典型的な推進派は、さらに多くを求める傾向にある。その一方で慎重派は、なにもかも秩序だてておこうと努める。そのどちらか片方がかけると、必ずトラブルに陥ってしまう。最高のアイデアが生まれた後は、それを育む必要があるのだ。
④経験よりも態度で選ぶこと
きちんとした態度で人と接することのできる人とは、一緒に働いていても楽しいものだ。そういう人は常に学ぼうとするし、なにかに挑戦したくてうずうずしている。新しい発見に胸をときめかせるような人だ。自分勝手な方法でしかものごとを進めようとしない人は、雇わないようがいい。態度の悪い人間は、悪いニュースにしかならない。
⑤男性より女性を選ぶ
(つねにというわけではないが)女性は男性よりも可能性を秘めているし、それを発揮しようと、男性よりずっと熱心に働くものだ。働き方も男性とは違い、より協調的だし、行間を察するのがうまい。女性は現実的で、男性とくらべて真実を口にする確率がとても高い。一緒に働いていてもずっと楽しい。それに女性を雇ったほうが、いかにも現代社会の先端を行く企業というイメージを作り上げることができる。いずれにしても、いまの世の中、女性が支配権を握りつつあることに変わりはないのだから。
⑥リーダーたちがお互い協調できるよう配慮する。
いい組織は箱に入ったクレヨンのようなものだ。さまざまな色が必要だが、どのクレヨンもひとつの箱におさまっている。
⑦仕事を人に合わせるのであって、人を仕事に無慮やり合わせてはいけない
誰にでも得意分野がある。リーダーのしごてゃそれをみいだし、それに合った仕事をつくりだすことだ。たいていのポストがそれぞれの人材が持つ才能にあわせてつくられている。いくつか例を紹介しよう。
・受付の女性 笑顔が素敵な人
・交替制マネージャー 優秀な営業の時間に合わせ
柔軟な勤務時間と気苦労のない休みが保証される。
・マーケティング指導員 営業が嫌になった人になに をしたいか尋ね、経験から学んだ自分自身の売り込 み方について教える等の役職に就ける。
⑧自分の才能に目覚めさせる。
才能を見いだし、それを強調させることがリーダーの
仕事だ。母がわたしたち子どもにさおれぞれの才能を
みつけていたように、優秀なリーダーは部下に自分の秘められた可能性を認識させ、それをことあるごとに思い出させてやらなければならない。
⑨失敗を奨励する。それを仕事の一部にしてしまう。
失敗と成長は同じものだと信じ、その信念を部下に伝えること。みずからの失敗を部下に打ち明ければ、みんなが失敗をポジティブにとらえるようになる。人が失敗を恐れたり、失敗したことを人に話すのを恐れたりするようになってはおしまいだ。そんな雰囲気が生まれてしまえば、クローゼットに骸骨がたどんどんたまっていく。その骸骨が外になだれでるところは見たくないだろう、だがそんな日は必ず来るものだ。
⑩部下たちにまかせる
部下には毎日のように仕事の進展ぶりを報告する義務はない。その点をはっきり伝えておこう。ただし、ひどく立ち往生した時には必ず報告するよう、理解を求めるのは忘れずに。こちらが相手への信頼を見せれば、みせるほど、相手は問題の解決により力を注ぎ、なんとかクリエイティブな方法を考え出そうとするものだ。例えば、誰かにこういったとしよう。「あなたはすごく頭がいい。あなたならきっと解決できるはず」そんあことをいわれれば、「わたしにはできません」とは、とてもいえなくなってしまう。
⑪雇った人間の前にしゃしゃり出ない
ボスは黒子に徹し、雇った人間の陰に隠れて、サポート役に徹するべき。誰かを権限のあるポストに昇進させたら、その人物に代わって決定を下したり、その人物を飛ばしてその人の部下を受け入れたりするのは、絶対にだめ。長年の部下たちに新しいリーダーを”回避”させ、その人物が効果的に手腕を発揮するチャンスをふいにしてしまうー世の中にはそういうパターンが多すぎる。
⑫若き指導者たちに神経質な両親ではなく、やさしい祖父母となる
彼らに感謝し、彼らのために祈り、彼らを甘やかすこと。毎日細々とした点にいたるまで彼らを管理してはならない。それより、毎日彼らに感情的なマッサージを施そう。祖母が寝る時間にいつもわたしたち子どもの耳元に優しく話しかけてくれた時のように。
p172 何よりも準備が肝心
①準備こそ自身の源
自信に満ちた話しぶりをするための近道などない。
いいパフォーマンスは、十分に準備を整えた結果だ。
②準備には時間がかかる
必要な準備をしないで人前に登場するのは、スーツケースに荷物を積めずに長旅にでるようなもの。目的地に到着したら、風邪をひいいてしまうのがオチ。
③自分を疑うことこそ大切
自分を疑うことで、常に準備が重ねられる。準備を重ねておけば、成功はまちがいない。
④即興で片づけられることなどない
成功した人は、見た目には即興でこなしているように見えるかもしれないが、じっさいは何十回という練習を重ねた結果なのだ。
⑤議題を仕切る人間がミーティングを仕切る
議題を準備しておけば、ミーティングの80%はあなたのものとなる。議論されることすべてが、あなたの考えに対する反応になるからだ。議題には、あなたの目的と、そこに到達するために話し合うべきことすべてを含める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「レバレッジ・リーディング」おすすめ
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ニューヨークの不動産女王・バーバラ・コーコラン が、自身の会社で炸裂させた施策はすべて、12人家 族を統制するオカン譲りのものだった…。
彼女のガチンコ・サクセスストーリーもさることな がら、ブッとんだ御家族の紹介に毎回ドキドキさせ られました。 -
アメリカの不動産業界で有名な「女王」となった経営者の話。
彼女がどのようにして会社を大きくし、トラブルを回避してきたのか?が、格言のようなものお一緒に、過去の経験、現在の経験が混じって書いてある。
はっきり言えば、あまり読みやすくはない。ビジネス書というより、一人の女性のサクセスストーリーとして読んだ方が、楽しめたかもしれない。 -
さまざまな教訓が得られた。
自分の欠点を、長所にしていくことが出来るようにしたい。 -
自分が初めて読んだビジネス書。とても読みやすい文章で、すんなり受け入れていくことができた。仕事上だけでなく、いろいろな生活場面でも、教訓になりそうな内容だったと記憶している。
サブタイトルには、「お金持ちになるための”母の教訓”」とあるが、自分の中では、「豊かな人生を送るための”教訓”」として、またいつか読み返したい本だ。 -
レバレッジ・リーディング[読んでおくべきビジネス書20]
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母の教訓は全部で24個。読んでいて、少しアメリカ視点な考え方だ、とは思ったが、それを差し引いてもためになる内容だ。
一般的なビジネス書と同じで、内容自体は当たり前のことを書いているが、面白いのはビジネスに役立つ理論を子供の頃に母にまつわるエピソードをからめて紹介していることだ。例えば、「チアリーダーになりたいのなら、応援の仕方を知らなくちゃ」で言いたいことは、「準備が肝心」と、とても当たり前なことなのだけれども、ストーリーの中の著者はもちろん、10人兄弟を育てる母も強烈なキャラクター。そのため、教訓うんぬんよりも小説を読む感覚で読めてしまい、読み終わってみると教訓が頭の中に入っている。
教訓も説得力のあるものだったが、この本自体のストーリー仕立てが、読者をうまく本の世界に引きこませるものを感じた。
この本からは、ビジネスの内容というよりもこの本の構成に深く感銘を受けた。話し手のやり方次第で人にその内容を落とし込む度合いが違うのだなと思った。
女性のサクセスストーリーとして、働く女性に読んでもらいたい。
営業職で成功したい人、これから商売をはじめようという人にもお勧め。 -
決して豊かな育ちではない、田舎娘が恋人が出資した手形を元手に
ニューヨークの不動産業界で最も有名な仲介業者へとのし上がったアメリカンドリーム。
彼女が、ビジネスの基本としたのは、専業主婦の母の教えである。
自分の持っているもので、勝負する重要性を説き
社会の最小単位である家庭の大切さとすばらしさと説いている。
ビジネス書としてではなく、人生哲学書。