キリンの涙 (ヴィレッジブックス F ス 5-2 ミス・ラモツエの事件簿 2)

  • ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789723312

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  • 『キリンの涙 ミス・ラモツエの事件簿2』
    アクグザンダー・マコール・スミス 小林浩子/訳
    Tears of Giraffe
    -- Alexander McCall Smith
    ヴィレッジブックス

    以前紹介したボツワナの女探偵マ・ラモツエの第2弾です。前作では自動車整備工のJ・L・B・マニコテのプロポーズを受け入れた所で終わってました。その後のラモツエの私生活と2つの事件が中心になっています。

    事件1
    依頼人は白人のアメリカ女性。10年前、夫の仕事の関係で2年間ボツワナで暮らした。息子はアフリカの虜になり、大学進学も取りやめて同じような志の仲間とアフリカの農業を発展させようと実験するコミューンで暮らすようになった。ところが、ある日消息が掴めなくなってしまった。警察もお手上げの事件をラモツエは引受けてしまう。

    事件2
    依頼人は肉屋の経営者。彼は真面目で実直な男だが妻は服装にお金をかけ、息子を私立の学校に通わせる。息子の学費は奨学金を受けたと言ってるが、何かおかしい。それにいつも帰りが遅い。妻は浮気しているんじゃないか?

    問題1
    ラモツエとマニコテの婚約はいつの間にか町中の人に知れ渡ってしまう。マニコテはダイヤの指輪を買ってやるよう周りに勧められる。倹約家の彼はダイヤの金額を聞いて驚く。

    問題2
    結婚するにあたり住居を一つに決める必要がある。広いけど町から外れているマニコテの家よりも町中にあるラモツエの家で暮らすことにした。メイドも2人いらない。ラモツエのメイドはよく働くがマニコテのメイドは怠け者なので、別の雇い主を紹介することにした。ところが、今までラクしていたマニコテのメイドは、他で働く気にならない。ラモツエに坂恨みして反撃に出る。

    問題3
    マニコテは孤児院の車や機械を無償で修理していた。院長から最近入所した姉弟を紹介され、里親にならないかと勧められる。事情を聞いたマニコテは気の毒になり、とりあえず自分の家に連れて帰る。そんな大事な事を相談しないで決めてしまい…ラモツエに何と話そうか?と悩む。
    ーーーーーーーーーーーーーーーー
    ラモツエは30代後半、マニコテは45歳、若くないカップルだけど、とても微笑ましい。何よりマニコテがラモツエを職業婦人としても人間としても尊敬しているのがいい。

    この作者は男性だけど、並の女性以上にフェミニストだと思う。そして男とか女とかでなく、白人とか黒人とかでなく、良質な人間とそうでない人間はどこが違うのか?ということを問うている気がした。

  • 女探偵がボツワナの人々を取り巻くちょっとした事件を解決していく話だけど、彼らの価値観は私の価値観とかなり違って、そうかぁ、知らない間に押しつけがましくなってるのかもな、って思わされた。

  • ホッとする本

    新刊でないかな

  • ボツワナ唯一の女性探偵マ・ラモツエの探偵譚。

    今回メインになるのはボツワナで行方不明になったアメリカ人青年の追跡捜査。
    他に、秘書から探偵助手に昇格したマ・マクチが依頼者の妻の浮気調査をしたりもする。このとき一緒に行動するおじさんがいい味を出している。
    一方マ・ラモツエの婚約者は孤児の姉弟を引き取る羽目になってしまう。その上婚約者が雇っているメイドがその結婚を妨害しようとマ・ラモツエになんとも間抜けな罠を仕掛ける。
    前作でマ・ラモツエやボツワナの陰の部分をたっぷり描いたおかげで、今作は事件捜査に重点が置かれている。
    前作が雨季で今作は乾季という感じ。どちらもボツワナには大切。
    のんびりとした雰囲気は相変わらずだけど、ちょっとした棘も隠されていて考えさせられるようになっている。
    事件や捜査自体はたいしたことないのだけれど、やっぱりこの世界はいい。ステキだ。

  • このまったりとした空気がすきです。ボツワナに行ってみたくなります。(でも蛇やサソリがねぇ)ちょっぴりハードボイルドなのは探偵社だから。

  • 4月15日読了。「ミス・ラモツエの事件簿」第二弾。ボツワナの女性探偵の話。

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