天使が震える夜明け (ヴィレッジブックス F ト 1-1)

  • ヴィレッジブックス
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (591ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784789729536

感想・レビュー・書評

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  • やっと終わったぁぁぁぁぁぁぁぁ
    590ページ、長かった・・・
    でもその分、読み応え十分な内容でよかったです

    老夫婦の殺人事件とゲームをなぞる殺人事件
    老夫婦が名前を変えていた過去
    ゲーム会社のメンバーは10年前以前が不明

    捜査の過程でそれぞれの謎が徐々に明らかになり
    犯人に近づくが・・・
    これ以上は書けません

  • まず、中身には関係ないのだけど「母娘の共作って珍しいよね」という驚きを。デビュー作らしい「詰め込んだぜ!」感はあるものの、このレベルの高さと面白さには脱帽。次の作品をかなり読んでみたいので、集英社文庫のミネアポリス殺人課シリーズ(つまりこれの続編シリーズ)に手を出してみようかな、と。

    それはともかく内容。ウィスコンシンで起こった老夫婦惨殺事件と、ミネアポリスで起こったPCゲームを模した連続殺人が、いつしかつながっていく…という、ジャンルとしてはもちろん興味は呼ぶけれど、言ってしまえばよくあるパターンだ。でもキャラクターがどれも結構一定のレベル以上で魅力的なので、読み進めるのが楽しい。
    PCゲームの製作会社「モンキーレンチ」の面々も、意地悪なことを言うと「あーよくあるパターンだよね…てかどっかで読んだような気が」という造形なのだけれども、何故か魅力的。「どっかで見たような」というのがステレオタイプというだけでなく、こちらに与えてくれる安心感?のようなものをかもし出しているのだろうか。「ヒロインポジションの女性、結婚してるけどナイト的な男性、太ってるけど魅力的な女性、コンピュータオタクでちょっと神経質な男性、マッチョタイプで大らかな男性」って、ねえ確かにどこかで見たことがありませんか?でも、ありがちなキャラクター設定ではあるけれど、そこを丁寧に描いているから安定していて、面白いのだ。しかし偽名に「ハーレー・ダヴィットソン」はどうかと思う。

    で、サスペンスとしてはどうなの?という部分だが、これがまた同じ描写で褒めてしまうけど、一定のレベル以上できちんと面白い!いや、多いじゃないですか。大風呂敷広げすぎ!謎は何処へ行った?的なものとか、どうせこいつが犯人なんだろほら見ろ全然以外じゃねぇよ的なものとか、最初はよかったんだけどまあ次作に期待だね的なものとか。これはきちんと定石踏まえてて、しかも上手い具合に「意外な犯人」が機能していて、これがデビュー作なら次回はもっと面白いよね!という期待を抱かせる水準なのだった。ぶっちゃけ第一の犯人は伏線に気づいたから予想がついたけど、最終的には「おっ」と思ったな!これまた綺麗に決まったキャラクターの勝利でもある。

    脇役の神父さんとかインド人の検視医とか、ちょっとした人達がユニークで楽しい。ぜひとも続編を読まなくては、ですな。

  • 教会で惨殺された信心深い老夫婦。
    発売前のゲームに模した連続殺人事件。
    隣り合う州で起こった事件が交錯し、過去の連続殺人事件へと繋がっていく。
    好きなタイプの文章ではなかったので、初めは読み進むのに難儀した。しかし巧みなプロットと魅力的なキャラクタに引きずり込まれ、気が付いたら600ページ弱があっという間。読み足りないとまで思ってしまった。
    ITとかゲームとかが小説の中に出てくるとどうしても安っぽく感じられるのだけど、本作はあえて深く突っ込まないことでその辺をうまく処理していたように感じる。
    シリアスな展開の中、ラストを含め救いがそこここに散りばめられていて、読後感も○。
    タイトルはラストシーンを象徴していて、とても素敵。日本語の妙を感じるよ。
    できればこのシリーズの続編も読みたいな。

  • 原題は『MONKEEWRENCH』。日本ではめずらしい母娘の合作らしい。アメリカウィスコンシン州の田舎で老夫婦が殺される。一方、ミネアポリスで殺人事件が発生。原題ともなっているモンキーレンチという集団が作ったパソコンゲームのとおりに連続殺人が起きていく。読むごとに明らかになる謎の数々。途中からページをめくる手が止まりません。そして魅力的な警察官とモンキーレンチの人々。各所にはさまれるやさしい人間模様。少ししか登場しませんでしたが、アルツハイマーの母を亡くした警察官は大好きでした。どうやらシリーズ化されているらしい。早く翻訳されないかなあ。楽しみ。

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