生涯学習理論を学ぶ人のために―欧米の成人教育理論、生涯学習の理論と方法

制作 : 赤尾勝己 
  • 世界思想社
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本棚登録 : 57
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784790710653

作品紹介・あらすじ

生涯学習を支援する側・自ら実践する側の両面から、欧米での研究動向、日本での先行研究の動向、それら理論の意義と課題についてまとめ、生涯学習の方法について最新の理論的パースペクティブを得るための切り口を提供する。

感想・レビュー・書評

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  • 本年始まって二冊目で非常に良い本と巡り会えた。これを端緒に生涯学習理論を参考に今の仕事を深掘りしていきたい。

  • 生涯学習や成人教育の理論や理論家をだいたい知ってから、
    こういう概論書にもどってくると、
    あらためて全体をつかみやすくていいです。

    本書は、生涯学習の様々な理論をわかりやすく、かなり網羅的に紹介しています。

    生涯学習に理論なんてあるのか?
    なんて自分は以前考えていましたが、あるのですね。
    おとながどう学ぶかといった理論に近く、成人学習理論のようなものですが。

    意識化理論、変容的学習、物語としての発達、経験学習、状況に埋め込まれた学習、拡張的学習、学習する組織、などなどです。
    生涯学習が、教育学、心理学、社会学の学際領域になるので、
    教育学的な理論から、心理学的な理論まであります。

    成人の学習にとっては、知識を覚えるというよりも、意識が変わるということの方が影響が大きく、
    いろんな理論家が、省察や自分の認識枠組を変える仕組みについて述べています。

    ポイントが分かりやすく述べられているので、
    どんなものがあるのか、さらりとおさえる分にはいいかもしれません。

    “成人はすでに経験を解釈するための枠組を持っており、それを用いて現実を意味付け理解していると考えたメジローは、その枠組みを「意味パースペクティブ meaning perspective」と名づけた。意味パースペクティブは「その内部で新たな経験が過去の経験に同化される心理・文化的想定の構造」[Mezirow 1978a: 7]であり、世界・他者・自分について理解するためのいわば「個人的パラダイム」[Mezirow 1978b: 101]である。”

  • 目次

    まえがき
    1 成人教育学 ― M・ノールズの理論をめぐって[赤尾勝己]
    2 フェミニズム教育学[入江直子]
    3 意識化理論 ― P・フレイレの成人識字教育をめぐって[赤尾勝己]
    4 変容的学習 ― J・メジローの理論をめぐって[常葉-布施美穂]
    5 生涯発達 ― 物語としての発達という視点[赤尾勝己]
    6 経験学習 ― D・A・コルブの理論をめぐって[山川肖美]
    7 状況に埋め込まれた学習[田中俊也]
    8 活動理論・拡張的学習・発達的ワークリサーチ[山住勝広]
    9 知識を創る学習 ― 知識と学習のマネージメント[立田慶裕]
    あとがき 私の薦める10冊の本

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