- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784790714439
作品紹介・あらすじ
記号化する世界、主体と欲望の変容。
感想・レビュー・書評
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文献案内として書かれた社会学ベーシックスの第六巻。ガルブレイス・ヴェブレン・見田宗助の項が目的でこの本を読んだ。
全ページに目を通したわけではないが、やはり餅は餅屋というか、文献の今日的意義を解説するあたりなど特に興味深かった。
(蛇足)原典を読むことについて、この記事で重要な指摘があった。
“一般に原典を読み返すというのはとても良いことですが、研究というのはその後進展するので、それを踏まえないで、原典だけ読むというのはアウトなのです。”
『内部労働市場』--「社会政策・労働問題研究の歴史分析・メモ帳」
http://ryojikaneko.blog78.fc2.com/blog-entry-305.html
紹介:記号化する世界 ――主体と欲望の変容
マクルーハン『グーテンベルグの銀河系』から見田宗介『現代社会の理論』まで、近代から現代に至る社会の変貌を鮮やかに描き出す23の名著解題
【簡易目次】
はじめに(2008年7月 編者) [i-ii]
目次 [iii-v]
●メディアと社会
1 メディアはメッセージ マクルーハン『グーテンベルクの銀河系』『メディア論』(浜 日出夫)
2 声から文字へ オング『声の文化と文字の文化』(奥野卓司)
3 情報様式 ポスター『情報様式論』(小倉敏彦)
4 メディア・イベント ダヤーン/カッツ『メディア・イベント』(古川岳志)
5 ケータイ文化の登場 カッツ/オークス『絶え間なき交信の時代』(富田英典)
●世論
6 公衆の登場 タルド『世論と群集』(池田祥英)
7 ステレオタイプ リップマン『世論』(佐藤卓己)
8 世論形成の力学 ノエル=ノイマン『沈黙の螺旋理論』(宮武実知子)
9 アジェンダセッティング(議題設定) ウィーバー他『マスコミが世論を決める』(竹下俊郎)
●情報の流れと影響
10 パニック研究 キャントリル『火星からの侵入』(森 康俊)
11 コミュニケーションの2段の流れ カッツ/ラザースフェルド『パーソナル・インフルエンス』(鍵本 優)
12 うわさの背景 モラン『オルレアンのうわさ』(杉山光信)
13 報道の限界 タックマン『ニュース社会学』(丹羽美之)
14 広告の魔術 ウィリアムスン『広告の記号論』(谷本奈穂)
15 エンコーディング/デコーディング ホール「Encoding/Decoding」(門部昌志)
●消費社会
16 誇示的消費 ヴェブレン『有閑階級の理論』(井上 俊)
17 ゆたかな社会 ガルブレイス『ゆたかな社会』(常見耕平)
18 疑似イベント ブーアスティン『幻影(イメジ)の時代』(加藤晴明)
19 スペクタクルの支配 ドゥボール『スペクタクルの社会』(亘 明志)
20 記号の消費 ボードリヤール『消費社会の神話と構造』(宇城輝人)
21 現代の社会変容 内田隆三『消費社会と権力』(貞包英之)
22 ライフスタイルの変容 フェザーストン『消費文化とポストモダニズム』(西山哲郎)
23 消費社会を超えて 見田宗介『現代社会の理論』(秋元健太郎)
人名索引 [-]
事項索引 [-]
執筆者紹介 [] -
社会学などの名著として知られる本の解説がなされています。
著者名と概要しか紹介されることはよくありますが、この本ではさらに、その名著の意義などなどもつっこんで書かれていて、しかもそれなりに分かりやすい本だと感じました。
本書の中で、その内容はもちろん、人柄を知ることで興味を持つ本が見つかるかもしれません。ヴェブレンは結構むちゃくちゃやった人だったとか。
原典の本には「小難しそうだなあ」と思うものも多いかと思いますが、この本は、知識面でも関心面でも、うまく原典に誘ってくれている本だと思います。 -
新着図書コーナー展示は、2週間です。
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