忠犬はいかに生まれるか―ハチ公・ボビー・パトラッシュ

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  • 世界思想社
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784790715955

作品紹介・あらすじ

日本の近代国家形成とハチ公物語の生成、十九世紀の大英帝国世界支配と動物愛護運動の中で生まれるボビー、ウィーダ作『フランダースの犬』のパトラッシュと二面性。"忠犬"に生まれ変わる背景を日英文化比較や社会・文化史の視点から探る。

感想・レビュー・書評

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  • 忠犬と国民国家形成、動物愛護運動の関係について。 ハチ公: 日本犬保存のシンボルにしようとする動きがあったが、結局忠君愛国のプロパガンダに使われた。 グレイフライアーズ・ボビー: 実話とされるが、真相には謎も多い。だが、それにもかかわらずこの物語は当時のイギリスにおける狂犬病の流行と犬登録税に対抗する動物愛護運動に利用されていた。 フランダースの犬: ベルギーでは日本人向けの観光資源に。原作はウィーダというペンネームのイギリス人で、数奇の人生を歩んだ。英国においては彼女の作品は忘れられるが、アメリカでは教育手段としての児童文学として受容された。日本へもアメリカを通して紹介される。 国民国家の成立と同時期?に動物愛護運動も盛んになったし、また国民国家形成にの際の道徳教育にも、これらの忠犬の物語は使用された。 文明化と動物愛護につながりがあると著者は考えているようであるが、そのつながりの具体像がいまいち見えてこなかった。

  • 【新着図書ピックアップ!】ああ!タイトルだけで泣ける!!TVアニメ「世界名作劇場」(1975)の再放送や映画版(1997)で「フランダースの犬」を見て、滂沱の涙と鼻水とを流した記憶をお持ちのそこのあなた!この本は読まないでください…。評価の低いヨーロッパでは、単に「負け犬の死」で片づけられていたり、アメリカでは「ハッピーエンド・バージョン(悲しすぎるため?!)」で映画化されているなんて…。
    [New Book!] I can't stop cring at the sub-title alone! If you remember having cried to see "The Dog of Flanders" in TV animations or movies, I dont think it is a good idea to read this book... You don't want to know taht the story is considered just a "death of loser" in Europe and there was "happy ending version movie" in the U.S....

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