震災後文学論 ―あたらしい日本文学のために―

著者 :
  • 青土社
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本棚登録 : 48
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791767489

作品紹介・あらすじ

3・11以降、すべてが変わってしまった。その現実を咀嚼しようと言葉にしつづけてきたのは文学であった。「震災」以後の文学は、いったい何を表現し、何を表現できなかったのか。「震災後文学」を読みつづけ、海外に紹介しつづけてきた気鋭の日本文学者による決意の書。

感想・レビュー・書評

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  • 当時の空気感を記録した、貴重な一冊なのでは。そして既に忘れている自分に驚き。なんとまぁ無関心な日本人の典型。震災に目を向け、自分の意見を言うことの難しさを知りました。とりあえず挙げられている作品を読んでみないと。

  • カテゴリ:図書館企画展示
    2014年度第6回図書館企画展示
    「命 -共に生きる-」
     
    開催期間:2015年3月9日(月) ~2015年4月7日(火)【終了しました】
    開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース

  • よかったおもしろい。文学系の論壇の議論がかるくまとめられている。

    「死者の声を聞く」ってのが、文学者系のセンスなんだな。「ナショナリズムの復権」を書いた先崎彰容は思想系だけど、似たことを言ってる。土地に根差した原点回帰は安心を与えるもので、死者の声ってのも土地に根差したものになっているよね。読み手にとって気持ちよいもの安心できるもの、震災関係者を傷つけないために書いたもの、そういうのってどうでもいい。センチメンタルで公共性あふれるかんじがするものにみえておもしろくない。

  • <閲覧スタッフより>
    戦前・戦中・戦後の文学がそうであったように、この大震災の前と後には明らかな違いが生まれてしまった。それは「あたらしい日本文学」の興りと言える。私たちは今まさにその現場に立ち会っているのだ。

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    所在記号:910.264||キム
    資料番号:10225383
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  • 「3・11以降の転換 鋭く分析」 評:横尾和博(文芸評論家)北海道新聞
    http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/new/4.html

    読まなきゃ

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    「未曾有の事態をどのように理解し、そして受けとめるか。いち早くその現実を咀嚼しようとし言葉にしてきたのはまさに文学であった。 「たかが文学。その内容を議論するよりももっと現実的なことを議論した方がよい」。はたしてそうだろうか。 もし文学が、直視しがたい現実を言葉にしているとするならば、そこで描かれているもの、描かれていないものは、まさに現実そのものの縮図ではないのか――。 ゆえにわたしたちは「震災文学」を読まければならないのだ。 「震災」以後の文学全体をとらえ、これまでの文学の歴史と断絶したところからはじまるあたらしい文学の歴史を見出す。 「震災後文学」を読みつづけ、海外に紹介しつづけてきた気鋭の国文学者が、専門領域を侵犯してまで著わす決意の書。」
    http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791767489

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著者プロフィール

【著者】木村 朗子

津田塾大学教授。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。博士
(学術)。専門は、言語態分析、日本古典文学、日本文化研究、女性学。著書『恋する物
語のホモセクシュアリティ 宮廷社会と権力』(青土社)『乳房はだれのものか 日本中世物語にみる性と権力』(新曜社)がともに第四回女性史学賞受賞。ほかに『女子大で和歌をよむ うたを自由に読む方法』(青土社)、『女たちの平安宮廷 『栄花物語』によむ権力と性』(講談社選書メチエ)など。

「2022年 『平安貴族サバイバル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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