あしたの南極学

著者 :
  • 青土社
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本棚登録 : 37
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791773121

作品紹介・あらすじ

たいせつなことはすべて南極が教えてくれる——
はじめて人類が足を踏み入れてから100年以上、いまなお南極では観測と発見が続いている。自然の美しさと荘厳さ、越冬生活のなかでの人間関係、観測によって得られた科学的知見……。極地だからこそ学ぶことのできる教訓は、実はわたしたちの未来にとって重要なことばかりなのだ。南極で二度越冬した著者が、自身の経験から描きだす南極のすべて。

感想・レビュー・書評

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  • 南極へ15回も赴いている固体地球物理学者による、南極の今までとこれからを考察している一冊。
    南極は長期的観測地点となる極地の一つであり、そこでの基礎研究は人類にとって貴重なものです。
    日本はごり押しと強運に恵まれて昭和基地を設営した経緯があり、今に至るまでの様々な活動と奮闘を詳細に綴っています。
    しかし、ただ無事に参加できたことや観測できたことだけで満足している研究者が多いことを著者は嘆いています。
    持てなかったかもしれない基地を日本は持てたのですから、存分に打ち込むべき研究がまだまだあるはずです。
    ビザ無しで各国基地へ行くことができるのは世界平和の為せる業、この素晴らしさについても言及しています。
    閉鎖された空間で、様々な人種が、限られた資源で暮らす南極は、目指すべき地球の社会実験となるのではないでしょうか。
    新型コロナウィルスにも触れられ、厳しくなる生活環境には極地での知恵がますます役立つと信じています。

  • 南極の気候風土、現在の問題とともに著者の熱い思いが伝わった。
    編集が手抜きすぎて、誤字脱字、読みづらい言い回しが多いのがとても残念。
    著者に失礼なのではと悲しくなる。
    南極を知る人のように広い心で受け止めるべきか。

  • ふむ

  • 誤誤字脱字が多めなのが気になったところ。

  • 「あしたの」と銘打っているものの、中身は著者の経験も含めた南極観測の昔話が主となっている。穏やかな文体でゆったりと読み進められるが、約280ページのボリュームに対して細々とした話が次々出てくるので少し飽きてきます。

  • 請求記号 402.979/Ka 37

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著者プロフィール

国立極地研究所並びに総合研究大学院大学名誉教授
固体地球物理学が専門
1937年6月1日生まれ
神奈川県出身
1966年3月 東京大学大学院修了(理学博士)、東京大学地震研究所入所・文部教官助手、地震や火山噴火予知の研究に携わる。
1966年12月~1968年3月 第8次日本南極地域観測隊越冬隊に参加。
1974年5月 国立極地研究所・文部教官助教授に配置換え以後極地研究に携わる。
1982年10月 文部教官教授
1993年4月 総合研究大学院大学教授兼任
【主な著書】『南極情報101』(岩波ジュニア新書、1983)、『地球の中をのぞく』(講談社現代新書、1988)、『地球環境を映す鏡南極の科学』(講談社ブルーブックス、2009)、『あしたの地震学』(青土社、2020)、『あしたの南極学』(青土社、2020)、『地球が学者と巡るジオパーク日本列島』(丸善、2021)、『あしたの火山学』(青土社、2021)、『あしたの防災学』(青土社、2022)、『地震と火山の観測史』(丸善、2022)他多数。

「2022年 『世界旅行の参考書 あしたの旅~地球物理学者と巡るワンランク上の旅行案内』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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