ロシア・中欧・バルカン世界のことばと文化 (世界のことばと文化シリーズ)

著者 :
  • 成文堂
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本棚登録 : 17
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784792370886

作品紹介・あらすじ

旧「ソ連・東欧」体制崩壊後の新たな言語文化の諸相を学際的視点で描く。ロシア・中欧・バルカン地域の言語文化の新情報を紹介。

感想・レビュー・書評

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  • スラヴ圏の様々な言語文化。

  • 題名のとおり,ロシア・東欧・バルカンという旧東側諸国の言語と文化について扱った図書。概説書のような書名ですが,内容は章ごとに分担執筆で,ある国の特定のトピックについて記述されています。こういうトピックを分けての分担執筆型の人文系の学術書は,狭い範囲を深く掘り下げすぎて(=専門的すぎて)読みづらくなることが多いような感覚でしたが,本書は初めてその地域に触れる人にもできるだけわかりやすくなるように書かれていて,とても読みやすかったです。
    「チェコ/スロヴァキア/チェコスロヴァキア -名乗りと名付けのエトニノム」の章では,「チェコ人」「スラヴ人」「スロヴァキア人」等の呼称の変化やすみわけの話であったり,「チェコ語」「スロヴァキア語」「チェコスロヴァキア語」の時代によるあり方の変化の話があったりして,興味深かったです。
    そのほか,ユーゴスラヴィアにおけるセルビア・クロアチア語の話があったり,バルカン地域の言語連合の話があったり,と少し専門的だけれど面白い話が満載でした。
    言語は,非常にわかりやすくシンボリックに集団を表現するものなので,政治状況・社会状況の変化の中で,大きな影響を受ける,ある意味で繊細な存在なんだなと改めて認識しました。

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プロフィール

1947年生まれ。早稲田大学教授。著書『バフチン カーニバル・対話・笑い』(平凡社新書)『20世紀ロシア思想史』(岩波書店)他多数。

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