ディリー、砂漠に帰る

  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794212603

感想・レビュー・書評

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  • 「砂漠の女ディリー」の続き? ややかぶってる部分もありつつ。 13歳で祖国から逃げでて、トップモデルとなり、20年ぶりに家族を訪ねる。

  • 人は生まれてくる国、場所を自分で選ぶことはできない。その人にふさわしい場所に人間は生まれてくる。。とも聞くけれど、本当のところ どうなのだろうか?

    そして このアフリカのソマリアで生まれたワリス・ディリーは、どうだったのだろうか?彼女は、父親が決めた老人との不当な結婚から逃げ出し、単身でロンドン、NYに渡り、一躍スーパー・モデルになった女性。

    彼女の書いた自伝『ディリー、砂漠に帰る』(草思社)を読んだ。初めて書いた自叙伝『砂漠の女ディリー』の続編。『砂漠に帰る』ではトップ・モデルに登りつめた後 母となった彼女が西洋の生活に疲れ、故郷を旅する過程が描かれている。

    ワリスは、モデルの他に国連特別大使としてFGM(女性性器切除=女子割礼)廃絶を訴える仕事もしている。何年か前に見たNHK番組『未来への教室』の先生をつとめた彼女はとても知的なイメージが印象的で美しく素敵な女性だった。

    トップ・モデルになった今でも彼女は、生まれた国を心から愛していて、西洋社会に毒されては決していない。そこが特にすごいなぁと思う。だって、西洋ばかりがいいってわけではないからね。とても賢く意志が強い女性のようだ。子供の頃から、ソマリアの女性蔑視のような古いしきたりや風習に疑問を持ち、それを今でも持ち続け、自分の意見を曲げない。

    まだまだ、地球の上では、現在でもどう見てもおかしな風習をもって生活している国はある。その中でも性差別、民族的差別などはおかしい。ワリスは、それを世界に知らしめていく役目を持った、誇り高きアフリカ女性なのだ。

武者圭子の作品

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