毛沢東 五つの戦争 (草思社文庫)

著者 :
  • 草思社
3.25
  • (0)
  • (2)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 26
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794218902

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 毛沢東が1950~66年に国内政治の要求から5つの限定戦争を行ったと論じた本。戦争そのものより、毛沢東の急進主義と劉少奇・鄧小平らの漸進主義の抗争という国内問題が描かれている。第5の戦い・文化大革命がインパクトありすぎ。劉少奇や彭徳懐などまともな政治家が悲惨な最期で同情する。本としては初め苦戦したが、わかってくると読み応えあるし分析もおもしろい。

    ・軍が「近代化」と「正規化」を目標としソ連のやり方を見習った~この路線の中心人物の一人が国防部長彭徳懐である。(p58)

    ・五月の羅瑞卿の論文も~ソ連との同盟復活を望んでいたのである。(p221)

    ・図抜けて豪気な彭真は、毛の提案に敢えて反論したという(p214) / 彭真の放逐は1934年のキーロフの暗殺と似ている(p231)

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

鳥居 民(とりい・たみ)
1928年(昭和3年)、東京牛込に生まれ、横浜に育つ。水産講習所を経て台湾政治大学へ留学。台湾独立運動に関わる。現代中国史、日本近現代史研究家。代表作であるシリーズ『昭和二十年』(全13巻)は、執筆に1975年ごろから準備し40年ほどを費やした。左翼的な史観にとらわれていた日本の現代史研究に、事実と推論をもって取り組む手法で多大な影響を与える。他の著書に『毛沢東 五つの戦争』『「反日」で生きのびる中国』『原爆を投下するまで日本を降伏させるな』『鳥居民評論集 昭和史を読み解く』(いずれも草思社文庫)などがある。2013年1月急逝。享年八十四。

「2019年 『文庫 山本五十六の乾坤一擲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鳥居民の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×