見えない病: 自閉症者と家族の記録

  • 晶文社
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 11
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794960832

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • どうしてこのようなテーマの本を読んだか。それは、養老先生の本に、この本の紹介があったからです。とは言っても、おもしろそうだから探して買ってきたというわけではない。たまたま図書館で本をながめていたら、このタイトルが目に入ってきたのです。どこで見たのかさえ忘れていて、あとで確認したくらいです。でも、最初のページを読み進んでいくと引き込まれて続きを読まずにはいられませんでした。著者は、自閉症の実兄を持っています。若いころはそういう病気があるということさえ知らなかった。兄の面倒を見させられた。兄がいるから友人を自宅に呼ぶこともできなかった。大学生になって家を離れてほっとする。恋人ができて、結婚して、自分の家庭を持つ。長男が生まれる。良い子に育っているとばかり思っていた。3歳を過ぎるころから、他の子どもとの違いが目に付くようになる。時間の感覚がない。原因と結果が分からない。「なぜ」という質問が理解できない。記憶力は抜群である。文字が逆さまでもすらすら読むことができる。何年何月何日と言えばすぐに曜日が分かる。実は、この長男も兄と同じ自閉症を患っていた。遺伝なのかどうか。この不可思議な病。未だ分からないことばかりだ。著者はこの二人の自閉症者を通して、いろんなことを学びました。そしてそれを皆に伝え理解してもらうために、この本を著しました。どんな人間も生きる権利があります。まわりの理解があればきっと幸せに生きることができるのでしょう。

全1件中 1 - 1件を表示

高見安規子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×