- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796405010
作品紹介・あらすじ
幼い頃に神隠しにあった経験から人に馴染めず、家族とも疎遠な大学生の依冶。雨の日に弱った黒猫を拾い、翌朝目覚めると野性的な美貌の男にのし掛かられていた。彼・藍染は自分が拾われた猫で、山の守り神だと言う。そして、依冶に会いにきたと迫り、依冶から力を補充しなければ人型を保てないと、きわどい接触をしてきて…。不遜ながらも優しい藍染に惹かれていき、やがて依冶は心身ともに委ねるようになるが、平穏は続かず、二人はある者から狙われ始め…!?
感想・レビュー・書評
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沙野先生作品の中では、ラブ度高めです!
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ネタバレにもなってしまいますが、
獣姦描写がありますので地雷な方はご注意を!!
本作を読んで思ったのは、確かに人間って勝手だよなー…ということ。
私も含めてですが、一部の人は普段はたいして信仰心もなく、災害があっても社のことは気にもしない、何なら何が祀られているかさえも知らず、ただ縁結びの神だから、学問の神だからと都合のいいときだけお願いに行く。そして初詣ではこともあろうに1年分のお願いな上に何なら2人分、3人分、家族分をまとめてお願いしたりする。
冷静に考えて自分が神様なら、普段寄り付きもしないくせに何言ってんの?レベルですよね…
本作を読んでなんかちょっと反省というか、申し訳ない気持ちになりました。
お互いがお互いを必要とし、助け合い愛し合う。切なく痛々しい場面もありましたが、ハッピーエンドで良かった。………ただ心残りはその他の面々のこと。その他の面々がその後どうなったのかが分からなくて若干消化不良なのが残念なところでした。
ラストの笠井あゆみ先生の攻受の過去を描いたイラストは萌え滾るので必見です^^ -
攻めがケモ耳だと、苦手ジャンルも読める物ですね。
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人の子を愛し抜く藍染が健気だった。
もののけ姫のモロを思い出した。
自然界に存在する神は、無償の愛情を人の子に与えられるのに、人間は同じ種族なのに偏りが生じるのは何故なんだろうなぁ……と不思議に思う。
『生きる』っていうことがなんであるかを、主人公は藍染と一緒に戦うことで知って強くなっていく。
ケモ耳好きだから、藍染が幸せを掴んでくれたらそれでいいんだけど(笑 -
ケモ耳どころか獣がっつりシーンありです。愛はたっぷりでたいへん良かったです。
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初読み作家さん。ケモミミモフモフの甘〜いお話かと思ったら…違った^^;
山の守り神・藍染×大学生・依冶。
幼い頃に神隠しにあった経験から人に馴染めずにいた依冶は雨の日に弱った黒猫を拾い…。そこから話は始まる。ストーリーとしては面白かったし色々あって二人は離れずにすんだんだけどそこにいくまで疲れたよ^^;
でも、依冶が藍染といるために必死に頑張る姿はウルウルしちゃったな。
そして挿絵の笠井先生。色気がある挿絵でピッタリ^ω^あとがきの笠井先生のイラストが可愛くって♡ラブラブな過去の場面なんだけどもっともっと見たかったー。 -
ケモ耳フェアの1冊です。もふもふかと思ったら、それよりめちゃハード要素が豊富で…!さすが、沙野センセです。甘さ控えめ。
神様というより、魑魅魍魎ざんまいw鳥サンまで登場!いろいろ痛そうなシーンが多いので、萌えたけどその分怯えました。
あくまでも、もふもふは口実ですね。
幼い時に神隠しにあった経験を持つ大学生の依冶。ある日弱りかけていた黒猫を拾って帰ると、翌日その猫は美形の野生的な男に変身していて。
藍染は、山の守り神です。神だけど全能でパーフェクトというわけじゃなく、古風で知識も古くてちょっとズレてるところに親しみが持てます。
山を守ってきたのですが、今じゃヨリにまっしぐらです。神としてのパワーが徐々に半減していて、依り代である依冶から力を得ることで邪悪な神たちとかろうじて戦うことができる状態。
それでも、ひるむことなく敢然と悪に立ち向かっていく藍染に、人間や依冶への限りない愛を見せつけられます。
人外ものとして独特の重苦しさ、ダーク感が漂っていて、読み慣れた読者でなければ受け付けない表現もいろいろ見受けられます。獣○なんて当たり前のようにラブラブなところで出てきます。
笠井あゆみセンセのエロティックなイラストが、ハード感をさらに煽っていました。すごいアングルに無理な体位で語りもチクチク痛そうで、相変わらずの高品質タッグw
素晴らしいですが、萌えるかというとそれはさすがにハードルが高かったです。
ただし、ほんとにラブラブなので、ものすごくごちそうさまな感じはてんこ盛り。濃厚です。
戸ケ里教授やソロモンのホストカラスの翼など、気になる登場人物が物語をいっそう面白いものに盛り上げていて、迫力満点で読み応えがありました。 -
守り神(猫科)×大学生
三歳の秋、神隠しにあい山ですごした経験をもつ主人公は、その経験からか周囲となじめず家族にも理解されないがゆえに孤独に育った。
大学に通っていたある日、雨の日に弱った黒猫を拾い介抱してやったが、翌朝目覚めると野性的な男がのしかかっていた。
驚くことに、その彼は拾ったあの黒猫だといい、山の守神であると名乗る。
力がなくなれば人の姿を保つことができない守神は、その補給手段として主人公に身体を要求する。
表紙のおててが、えらいこっちゃです。
帯でかくれることもなく、えらいこっちゃです(笑)
これをリアル書店で購入したんだから、褒めて下さい。
さて、ストーリーはいわゆる「民俗学」の範疇を扱ったものですね。
神隠しであり、土着の信仰であり、という。
なので、和の雰囲気を保ちながら現代のお話で、かつファンタジーすぎない具合がとってもよかったです。
猫耳猫しっぽも、設定として浮かないですし。
エロなシーンもケモノなかんじでボリュームは十分でした。
個人的には、「読了前にあとがきとおまけのイラストは見ない方がいい!」と言っておきたいですね。
私は時折これをするんですが、今回は読まずにストーリーを読み終えてから「ふっ・・・ふふふ輿入れね、そういうことね」って思ってほしいです。
主人公の名前が「依冶(よりい)」、守神が「藍染(あいぞめ)」なんですが、
どうしても「よりじ」「あいぜん」と読んでしまって、途中からは「もう、よりじでいいや!」と開き直ってました(笑)
沙野せんせい、ごめんなさい。