表題作のほかに二つの短編が入った作品集です。
■そしてダメになる
無愛想な碓井と愛想がよくてふらふらした嶽。
高校以来疎遠になっていたが再会。
疎遠になっていたきっかけは図書室でのキスを
他の生徒に見られて噂になったから。
気まずいと思っていたのは碓井だけで、
嶽はいつの間にか居候として居ついてしまい、
碓井は嶽を抱くようになるのだが…。
前半碓井視点、後半嶽視点で描かれます。
確かに八方美人な嶽なのだけど、
碓井が思ってるよりはちゃんと好きなんだと思います。
不思議と憎めないんですよね。
このまま気がついたら一生一緒にいるかもしれない。
…でもこの終わり方は何もはっきりしないので
モヤっとするなぁ…
■眠れない夜はブルー
既婚者の戦場ジャーナリスト・澁谷と付き合う百合野。
一生懸命健気に尽くしているのに、
奥さん登場したのは切なかったな~。
でも、離婚してくれたからまあいいか…。
■壊れたアクアリウム
3Pです。
しかし主人公以外の二人、背丈は全然違えど
髪型似過ぎて混乱するわ~。
受←主人公←攻って感じで3Pで
攻はスマタで我慢します。
自分はバリタチだから親友の気持ちが
受け入れられないって言う主人公だけど、
そのうち言いくるめられて掘られるに一票。
そして攻めはそれを理由に振られたのなら
「俺が掘られてもいい」って言えよ!に3票入れたい。
特に表題作に思うことなんですが、
繊細な心理描写が読み応えあって、
途中まではとても面白く読めます。
でも、終わり方がいつもよくない。
余韻が残るという終わり方じゃなくて
モヤっとした気分になります。
絵も綺麗で話も上手でそこだけはとても惜しい。
最後がよくないと「イマイチ」と言う評価に
ならざるを得ないです。
タクミユウさんの作品を読むの4冊目ぐらいですが、
どの本でも1作品は絶対そんな作品がある気がする。
後半の二つの短編は綺麗に終わってたと思います。